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お父様の部屋の中に入る時は、ノックを二回ほど。
ふう、と恐怖と一緒に息を吐き出してからドアを軽く叩いた。
すると中から「入りなさい」という低い、あからさまに怒っていることが分かる声。
ドアを開けようとドアノブにかけた手が震える。
…正直に言って物凄く怖い。
恐ろしい。
お父様の顔すら見たくない、声も今は恐怖だ。
…だが、行かなければ。
一旦冷静になるために、ドアノブにかけていた手を胸に添える。
しばらくしてから、再びドアノブに手をかけた。
『…失礼します』
目線を落としながら部屋に足を踏み入れた。
お父様と目を合わせたらすぐにぶたれる。逆に目を合わせない方がぶたれるのではないか、と思うが、うちのお父様は反対だ。
目線を合わせたらすぐに暴力、息をするように暴力をふるってくる。
早くこんなクソすぎる家から出ていきたい。
「…顔を上げろ」
すぐ真上から声が聞こえた。
そのことから目の前にお父様がいるのだろうと考えられる。
ぶわっと冷や汗をかいたのが分かった。
顔を上にあげたら即様ぶたれる。
…いやだなぁ。
だが反抗して何になる？
お父様は悪知恵がはたらく。
それプラス裏の社会でも顔が広い。
反抗した暁にはすぐに殺されるだろう。
大人しく、ゆっくりと顔を上げた。
パンッ！
そんなかわいた音が部屋中に谺響する。
頬に痛みがはしっているから、ぶたれたのだろう。
赤くなったであろう頬を抑え、お父様を睨む。
『…何をしますの』
「何をしたじゃないだろう！！！」
鼓膜が破れそうなほど大きい声で叫ぶお父様に怯む。
その顔は般若のように恐ろしかった。
だが悪役令嬢たるもの、どんな時でも笑顔でいなければ。
無理やり口端を上げ笑う。
そんな私を見て怒りを覚えたお父様は再び私とお父様しかいない部屋で怒鳴った。
「役立たずなお前が
結果がこれか！？！？お前はいつまでもクローネ家の恥だな！！！笑っていないで謝ったらどうなんだ！？！？」
『…申し訳ございません』
90度ぴったり腰を折り曲げ謝った。
お父様は相変わらず「ムカつく」「一家の恥だ」と仰っている。
私は謝ることしかできなかった。
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サリー - たまたま見させてもらったのですがと、轟ッ…！！ってなりました！！無理せず頑張ってください！ (11月3日 19時) (
レス) @page9 id: be7cfea392 (このIDを非表示/違反報告)
瑠愛(プロフ) - はじめまして！楽しく読ませてもらいました！全部見終わってうわー！！気になるー！と心が叫びました笑これからも応援してます！ (2021年10月12日 23時) (レス) @page9 id: a61b3484b1 (このIDを非表示/違反報告)
ひまた - お話楽しく読ませていただきました！！更新楽しみに待ってます (2020年8月2日 17時) (レス) id: 70a16b712e (このIDを非表示/違反報告)
クウ(プロフ) - 初めまして。面白いです。続きが楽しみです。 (2020年1月16日 21時) (レス) id: 0f4930ab02 (このIDを非表示/違反報告)
千燈篭(プロフ) - イケメンになりたい。さん» そうでしたか！！ただの勘違いで迷惑をかけてしまって申し訳ない……これからも頑張ってください！！ (2020年1月9日 18時) (レス) id: d8fcfefed1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：イケメンになりたい。 | 作成日時：2019年12月22日 20時
