本能は間違った教え方をした ページ10
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「そんなに知りたい?」
『知りたい(即答)』
問いに答えを返せば、「どうして?」ともう一度同じ質問をされ、数秒考える仕草を見せるとその瞳を捉えた。
『友達になりたいからっていう理由じゃ、だめかな。』
────子供らしい考えなんて、これしか分からない。
友達になりたいから、その子の為に動く子はとてもいい子だと思うし。それを真似させてもらおう。
『理由が足りないんだったら、ちょっと時間をちょうだい!考えるから』
「考えるの?」
『だってソレしかパッと思い浮かばなかったんだよ!』
案外人間のやる事に理由なんてないもんだからね!?と抗議すれば、夏油さんはフッと笑って「分かったよ」と言った。
「笑わないで聞いてくれるんだったら、話してあげる。笑わないって、約束してくれる?」
『…!勿論だよ!』
「じゃあ、指切りげんまんね。」
そう言い小指をこちらに向ける夏油さん。それに私はピシリと固まってしまった。
────指切りげんまんとは、よく子供が約束事の時にする、可愛らしいものである。
それを自分がやるとなったら話は別だ。正直な話、クソ恥ずかしい。
それは可愛い子供たちがやることであって私はしなくてもいいのでは。いやそういえばAチャン可愛かったわ。
「…青影さん?」
『っえ、あ、あぁ、指切りげんまんね!は、はい!』
慌てて小指を絡ませる。それを見た夏油さんは静かに歌い始めた。
「ゆーびきーりげーんまーん、嘘ついたら針千本のーます。ゆーびきった」
歌い終わると同時に指を離して「約束ね」なんて微笑む夏油さんの顔の良さと言ったら、それはもうディ〇ニープリンセス並である。
お願いだから動物と戯れててくれ。
『…それで、どうしたの?』
「…実はね。僕、気持ち悪いものが見えるんだ。ぶよぶよした、化け物みたいなモノが」
────もしかして、悩みの種って呪霊のこと?
いやまぁ彼は高専に通うほどの実力者だから呪霊が視えることは知っている。
だが彼がこんな事で悩むとは思ってもいなかった。
もっと大人のように対処すると思っていたから。
「僕、さっきここで友達と遊んでたんだけど。その気持ち悪いヤツが、友達を襲おうとしてて。それを咄嗟に庇ったら、ソイツが急にパッと消えてさ。代わりに足元に黒いボールみたいなのが転がってて。
…なんでだろうね。“食べなきゃ”って思ったんだよ」
────でも、とんでもなく不味かった。
認めて貰えないのが怖いだけ→←砂糖をはちみつでコトコト煮詰めて

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朔 - 孔詩雨ではなく孔時雨ですよ (3月4日 0時) (レス) id: be99c0bfdf (このIDを非表示/違反報告)
ロイド・リリー - ヤァダァ…好きでしか無いです!気長に更新待ってます (2月28日 22時) (レス) id: 20dc08c091 (このIDを非表示/違反報告)
ぴえん - 更新まってます。無理せずがんばってください!! (2月25日 1時) (レス) id: cc5bbc3067 (このIDを非表示/違反報告)
透真 - 伏黒パパが、更正したら良いお父さんになりそうですよね~。夢主頑張って感じですね!!! 更新楽しみにしています。(*^-^*)♪ (2月20日 3時) (レス) id: b8cb4c9ad0 (このIDを非表示/違反報告)
誄 - すっごくタイプです!奮闘する夢主ちゃんカワ(・∀・)イイ!!更新待ってます! (1月29日 18時) (レス) id: 9f4a8dbb0c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:イケメンになりたい。 | 作成日時:2021年1月13日 22時