“過去にこだわる者は未来を失う” ページ5
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「靴はちゃんと仕舞えよ」
────現在、伏黒甚爾の家。
まず家がある事に驚いたが、恐らくここは拠点に過ぎないのだろう。
後はほぼ女の家に行ってるんじゃないだろうか。流石プロのヒモだな。
あの後有無を言わさない威圧感に『はい』としか言えなくなった私は、結局伏黒甚爾に引き取られることになった。
戸籍と母親はどうするのか、と問えば孔詩雨さんに頼んだと言っていた。
ちなみに孔詩雨とは、伏黒甚爾に依頼を伝えたり夏油傑に教祖としての場を設けたりしていた、カッチョイイおじ様である。え?知ってた?アッソウデスカ…
『お、お邪魔、します…』
そろりと部屋に入っていけば、もう伏黒甚爾────いや、まだ禪院甚爾か。
禪院甚爾はリビングへと足を進めていた。ちょ待てよ(cv木〇拓哉)
「そこがお前の部屋な。とりあえずベッドと棚はあるから大丈夫だろ。トイレとかは自分で探せ、腹減ったら自分で作って食え」
ほぼ投げやりである。
私といえば、まだ推しと同棲(違う)なんて現実が夢のようで、『あ、はい』としか返事できなかった。
「……冷静すぎねぇか、お前。お前のママは殺されてんだぞ?」
キョロキョロと辺りを見渡していれば、ふと禪院甚爾が言う。痛い所を突きに来たな?
『…お母さんの事は好きだったし、感謝してました。けど…お母さんが言ってたんです。
“過去に囚われてはいけない、だからお母さんが死んでも振り返らずに前に進んでね”、って。…だから、私は前に進まないと』
こんなこと言う小2いるか?いや居ないな。ヤベェ怪しまれるじゃん私は馬鹿か。
絶望していれば、禪院甚爾はニヤリと笑って「お前は大丈夫だな」と言われた。何がぁ〜????現在進行形で大丈夫じゃありませんけどぉ〜????(煽り顔)
「ンじゃ早速で悪ぃけど、俺出掛けるわ」
『エッ』
「これやるから、しばらくはそれで遣り繰りしてろ」
そう言って手渡されたのは3万円。
どういう事?と首を傾げる私を置いて、パパは出て行った。1ヶ月は戻ってこねぇから、と言い残して。
……は、はあ〜〜〜〜〜〜????
アンタ、仮にも私は7歳なんですけど?小2だぞ?普通、幼い娘を置いて1ヶ月もどっかに行くか?
『……このままじゃ、しぬ…』
この待遇をどうにかしないと、私は色んな意味で死んでしまう。
この待遇から逃れるに手っ取り早いのは、パパに好かれることだが────。
………私の人生、詰んだのでは?

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朔 - 孔詩雨ではなく孔時雨ですよ (3月4日 0時) (レス) id: be99c0bfdf (このIDを非表示/違反報告)
ロイド・リリー - ヤァダァ…好きでしか無いです!気長に更新待ってます (2月28日 22時) (レス) id: 20dc08c091 (このIDを非表示/違反報告)
ぴえん - 更新まってます。無理せずがんばってください!! (2月25日 1時) (レス) id: cc5bbc3067 (このIDを非表示/違反報告)
透真 - 伏黒パパが、更正したら良いお父さんになりそうですよね~。夢主頑張って感じですね!!! 更新楽しみにしています。(*^-^*)♪ (2月20日 3時) (レス) id: b8cb4c9ad0 (このIDを非表示/違反報告)
誄 - すっごくタイプです!奮闘する夢主ちゃんカワ(・∀・)イイ!!更新待ってます! (1月29日 18時) (レス) id: 9f4a8dbb0c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:イケメンになりたい。 | 作成日時:2021年1月13日 22時