気まぐれな猫がにゃあと鳴く ページ12
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チュンチュン、小鳥が囀る。その音を目覚まし代わりに起きれば、私は顔を洗いに行った。
鏡に映るのは、いつも通り可愛いAチャン。
『……おはよ』
体の持ち主への挨拶も欠かさずに。
それから色々と準備をするのだが、ひとつ厄介なことがある。パパがなかなか起きてこないのだ。
だから私は、いつもパパの部屋へ飛び込んでいく。
布団にくるまって寝るパパを見つけると、その山に思いっきり飛び乗った。乗った時に「グフッッ」とかいう声が聞こえたけど私知らない。
『パパ、朝だよ!起きて〜!』
「ッるせぇ…まだねかせろ……」
『だめ!パパ今日お仕事あるって言ってたじゃん!』
「ンなこといってねぇ…、」
『言いました!』
早く起きてよ〜、と唸る体を揺さぶる。うん、今日も子供のフリはキツイ。
やがて仕事がある事を思い出したのか、のそのそと起きてきた。私が乗ってるのによく動けたな。
「ふぁ…、めしは?」
『眠いなら顔洗ってきなよ』
「そりゃガキに起こされりゃあな…、くぁ…」
…もう反論するのはやめよう。エネルギーの無駄遣いだ。
その間に時計の針は8をさす。やべ、早く行かないと間に合わねぇ…!!
『取り敢えず朝ご飯置いといたから、ちゃんと食べてね!』
小学生にして酷く重いランドセルを背負う。
窓の外を見てみると、「青影さん、」と手を振る夏油さんの姿があった。
ちなみに夏油さんとは何故か同じ学校で同じクラスだった。
その事実を知らずに、約1年間学校生活を過ごしてきたのである。
私は友達を作るためだったり話に合わせるのに精一杯だったので、男にまで意識がいかなかったのだろう。
そしてこれまた何故か夏油さんに懐かれたことにより、今ではこうやって登下校をする仲である。
どうしようYESロリショタNOタッチを崩されてまう(頭撫でた人)
ベランダの柵から身を乗り出すと、『ちょっと待ってて』と叫ぶ。
『すぐ降りるから!』
「ふふ、ゆっくりでいいよ」
朝から眼福を頂いたところで、慌てて玄関へ向かう。靴を履くと玄関にやってきたパパが、「ん」といって顔を近づける。
私はその頬にキスをした。
これはどちらかが出掛ける時にやっている、毎朝のルーティンである。正直に言えば心臓が持ちません。
『いってきます!』
いつも通りなら、そのまま学校へ行っていた。それなのに、この親は有り得ない事を言ったのである。
「───お前、今日は学校休め」
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狐(プロフ) - 初コメです!失礼します!夢主も伏黒甚爾もめちゃくちゃ可愛すぎませんか!?吐血じゃないですけどゴフッって空気吐くくらい可愛いです!めちゃくちゃ応援します!更新頑張ってください! (12月30日 3時) (レス) @page48 id: 17039bfc90 (このIDを非表示/違反報告)
れれ(プロフ) - もうまって大好きです面白いと可愛いの大渋滞です…!!続編いつまでもまってます! (12月26日 4時) (レス) @page48 id: 9c9eeae16e (このIDを非表示/違反報告)
望奈 - おもろすぎん。 (12月8日 22時) (レス) @page48 id: 8b146cc8f6 (このIDを非表示/違反報告)
にゃーちゃん - 初コメ失礼します!めっちゃ好きです…!!パパ黒との絡みがてぇてぇ過ぎて吐血するかと思いました()更新頑張って下さい。楽しみにしてます! (11月30日 20時) (レス) id: fd6863f2a6 (このIDを非表示/違反報告)
ずんだぁ - 投稿楽しみにしてます!! (11月26日 20時) (レス) @page48 id: f8f579a222 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:イケメンになりたい。 | 作成日時:2021年1月13日 22時