梵天幹部の雑用係への溺愛がすぎる２【梵天】

９３：３月１５日（午前） ページ46

『ん………？』



ゴロンと寝返りを打つと何かにぶつかる。



ベッドは広いので寝返りぐらいで壁にぶつかるはずがなく、眠たそうに目を覚ますと、顔の目の前に万次郎の顔があった。



一気に目が覚める怜奈。




『！ボ、ボスっ！いたの？ごめん、気づかなくて』




万「おはよ。約束通り泊まりに来た」




『約束？』






怜奈はとりあえず起きてベッドに座り、寝起きの頭をフル回転させるが、そんな約束した覚えがない。





万「オレにちゃんと食って寝て欲しいんだろ？

怜奈がホワイトデーのお返しにリクエストしたじゃん。

それって怜奈がオレに食事作って一緒に寝てくれるってことだろ？」





『はぁ？


いやいやいやいや、違うよ、ボス。そんな意味じゃなくて』




何をどう解釈したらそうなるのか、混乱する怜奈に万次郎が反社とは思えないような笑みを浮かべる。





万「まぁ、毎日だと怜奈も大変だろうからとりあえず一週間な」





オレは毎日でもいいけど…と付け足すのを忘れなかった万次郎。










今思えば、ホワイトデーのお返しが、パジャマとエプロンなんて普通すぎた。






まさか、一緒に暮らす時のためのパジャマとエプロンだったとは…






『あの、ボス、あれはそういう意味で言ったんじゃなくて』






万「嫌なの？」






『ソンナコトナイデス』






万「じゃあいいな』




『と、とりあえず朝ごはん作ってくるね…』




まさかこんなことになるなんて…




昨日の自分を心の底から殴ってやりたい

９４：３月１５日（午後）→←９２：ホワイトデー（春千夜）

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す