魔女っ子ありるんの恋パート２ (ページ9)

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呪いが解ける時その３ページ9

side知念
私は、町の外れにある森に来ていた
今、目の前にあるゲートを通れば元いた世界に帰れる
…せめて置き手紙ぐらいは置いた方が良かったかな？
まぁいいや。涼介だって子どもじゃないし

侑「さよなら…」

そう言いゲートに飛び込もうとしたのを誰かが止めた

侑「何の用？大貴とデートじゃないの？」
涼「知念こそ。なんでコソコソ帰ろうとしてるんだよ」

ひかあたりが言ったのかな？
でも、なんで止めに？

侑「別に。よかったじゃん。私っていう邪魔者が消えたんだし」
涼「よくない」
侑「なんでよ！」
涼「…思い出したんだよ。知念が聞いてきた約束の内容」

約束ってあの？どうしていきなり？
私が混乱している間に涼介は近づいてきて…

ぎゅっと私を抱きしめた

侑「涼介////」
涼「俺、やっと気づいた。俺が本当に好きなのは大ちゃんじゃなくて知念だってこと」
侑「嘘…」
涼「本当だよ。だから知念

いや……侑李。もし、あの約束がまだ有効なら…ずっと俺のそばにいてほしい」

侑「涼介

…お断りします！」
涼「…えぇっ！？」
侑「約束は忘れるし、他の女子の方に行くし、私は苦しんだ末に自分の赤い糸を切ったんだよ。そう簡単に許さないからね」
涼「ごめん知念！本当に悪いと思ってるから」
侑「だからさ…」
涼「？？」
侑「また、私が涼介のことを好きになれるようにしてよ」
涼「…望むところだ。速攻で惚れさせてやるよ」
侑「そう簡単に好きになってあげないからね」

でもすぐに私が折れちゃうんだろうな

だって、切ったはずの私の赤い糸が
元通りに私と涼介を繋いでいたから…

侑「大貴たちには今度お礼しなきゃ」
涼「確かに。大ちゃんには特に迷惑かけたからな
…とりあえず今日は帰るか」
侑「涼介。私、夕飯は餃子がいい」
涼「じゃあ、スーパー寄って帰ろう」

もうすぐ陽が落ちそうな茜色の空の下

私たちは手を繋いで帰った