Doll with a heart (ページ10)

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慧と不思議な夢？ページ10

side ？？

ここはどこだろう。

…思い出した。ここはあいつの家だ。早く匿ってもらわなきゃ、殺される。

「おや、随分と遅いお客さんだね。」

扉から出てきたのは、クスリと笑うあいつ。

残念だが、いつものようにゆっくりはできない。追われてる、匿ってくれ。そう言ったら事情を知っているあいつは家に入れてくれた。

「とりあえず無事で良かったよ。ところで___は？」
「・・・」
「どうした？」
「___が…殺された。」
「なんだって！？」
「神様への生贄を奪った敵だとかで殺された。俺は、助けたかった。…けど怖くって、逃げてしまった。」
「仕方ないよ。村人たちはくだらない言い伝えに縛られて、こっちの話を聞いてくれないからね。」
「俺のせいで___が…。」

俺のせいだ。俺のせいで___は死んでしまった。
やっぱり、俺のような化け物が幸せになっちゃったらダメだったんだ。

___、会いたいよ。

・

side Kei
「……慧、慧！」

朝、目が覚めると目の前には大貴がいた。

「大貴？」
「慧、よかった。慧は人形だから寝ない筈なのに、今完全に寝てたからびっくりしたんだよ？」
「ごめんね。」

どんな夢だったっけ？
そもそも、あれは夢なのかな？

夢？にしては本物みたいだったし、夢？の中での出来事を俺は知ってる気がする。

あれ？俺？
僕の一人称は俺じゃないのに、なんでだろう？

僕の夢の中の人。あの人は一体誰？