ミント味のボールチョコ(ktin.INside) ページ26
※『キャラクターチョコ』の伊野尾視点です。
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「ほら、可愛くない?」
「あ、かわいい〜」
カフェの隅で、こっそりと2人でデート。
バレンタインだから男女のカップルが多いから、若干目立つかも。
圭人ももうちょっと変装すればいいのにそのままなんだもん、せめてハットとか被ればいいのに。
……カッコいいけど。
ちなみに今日のカフェデートは、圭人のプランだ。
メニューとかも圭人が選んでくれてて、それが運ばれてきたときはその完成度に感動した。
「おしゃれだね!
すごい素敵!」
「よかった、喜んでもらえて」
それは、パンケーキの乗ったプレートに、果物がカラフルに盛り付けてあって、プレート自体にもチョコソースでイラストが描かれているもの。
滅多に見ないよねこんな豪華なの!
でも、いっこ気になるとこがある。
「ね、もしかしてさぁ、この猫ちゃんときのこっておれのイメージ?(笑)」
「予約するとき指定しといたの、すごくない?」
「すごいけどぉ、きのこは複雑よ」
「だっていのちゃんて髪型もキャラクターみたいでかわいいから」
「ほめてる?」
「ほめてる。
そこもいのちゃんの魅力だよね」
描かれたイラストには、バレンタインらしくハートの他に、猫ときのこがいる。
かわいらしい感じにデフォルメされてるけど。
複雑だったきのこは、圭人の一言で受け入れてしまった。
にしても、キザなセリフストレートに言うんだもん、ちょっと照れる……。
「さらっと言わないでよ」
「え、でもほんとだし……。
もしかして、気に入らなかった?」
「んー、可愛いから許す!」
いただきます、と手を合わせ、まず一口。
何これうま!!!
止まらなくて頬張って、圭人にこの感動を伝える。
「うめぇ!!何これすごいよ!!」
「ほんと?よかった!」
「圭人は食べないの?」
「うん、今日はいのちゃんのためだから」
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作者名:りりた | 作成日時:2017年2月14日 4時