＊ ページ37
「……俺トイレ行ってくるねぇ……」
前までは賑やかだった楽屋は、最近ずっと静かだった。
伊野尾ちゃんが全然喋らなくなったからだ。
前もあまり会話はしないタイプだったけど。
これは、ワケがちがう。
楽屋にいるのが、気まずいんだ。
トイレ、さっきも行ってたじゃん……。
大ちゃんがショックを受けた顔してる。
「ねぇ、涼介はいのちゃんと会話できてるの？」
知念が俺に疑問を投げかけた。
会話は、正直あまりしてない。
でも、ご飯は食べてくれて、手伝ってもくれる。
そのまま告げれば、ため息をつく知念。
「涼介にもそんなんじゃ、僕たちどうすればいいのかな……」
「男の人が怖いんだったら、しょうがないんじゃないのかなぁとも思うけどね」
「圭人、それが違うのよ」
「光くん？」
「物理的に距離は確かに男の人と取ってはいるんだけど、無視とかはしないんだよ。
ラジオでもそう。
俺らメンバーにだけ、だからどうすればいいんだろうってなってんだよ」
そういうことか、ごめん、って圭人がとても落ち込んでしまったので、反論した光くん本人が背中撫でて慰めてる。
「最近写真も撮れなくなっちゃった。
この間オフショット撮りたくて楽屋に持ってきて皆を撮ろうとした時なんか」
「あぁ、俺らは気付いてたけど伊野尾くんの位置から裕翔が見えなかったから、シャッター音だけ聞こえてビックリして取り乱して発作が起きて……」
「あれは俺が悪かったんだけどね……何も言わずに撮ろうとしたから……」
ゆうてぃーと雄也が話してるのは、先日発作が起きた時のこと。
意図せず隠し撮りみたいになってアイツを思い出させてしまったんだ。
俺が楽屋に来てすぐのことで、本当間に合ってよかった。
「何で山田だけは平気なんだろうね。
やっぱ１番傍にいたから？
山田はさ、何でこんなに伊野ちゃんのことお世話してるの？
変な意味じゃなくて、純粋に疑問なんだけど」
「……大ちゃんが俺と同じ立場なら伊野尾ちゃんのこと受け止めてあげるでしょ」
「もちろんそうだけど、だってこうなる前は仲が悪いとかネタにしたり、あまり会話したり家に遊びにいくとか無かったわけじゃん？」
大ちゃんの言葉に俺は返事出来なかった。
無言のまま時が過ぎる。
すると、ガチャンとドアが開いて伊野尾ちゃんが戻ってきた。
会話はその時点でおしまいになる。
8人で固まって喋ってるのを見て、
若干顔が泣きそうに歪んだように見えたのは、気のせいだったんだろうか。
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りりた(プロフ) - ☆しんちあけい☆さん» コメントありがとうございます！とても嬉しいです(о´∀`о)もう一度だなんてすごく光栄です！完結しましたが番外編を短いですが書こうかなと考えてますので、また覗いてやってください！ (2017年3月2日 21時) (
レス) id: 617a50f5a2 (このIDを非表示/違反報告)
☆しんちあけい☆(プロフ) - …一気に全部読みました。すごく面白かったです！自担が危ない目に遭っちゃう系大好物なんで笑…ちょっと、もっかい読み直してきます笑 (2017年3月2日 21時) (レス) id: e93827b7b3 (このIDを非表示/違反報告)
りりた(プロフ) - JUMP大好きな白米と猫さん» コメントありがとうございます！山ちゃんは傷ついた伊野尾ちゃんにはとことん優しくを目指してます(笑)亀更新ですがこれからも楽しんで頂けたら幸いです(*^^*) (2017年1月9日 5時) (レス) id: e887fbde8e (このIDを非表示/違反報告)
JUMP大好きな白米と猫(プロフ) - 山ちゃんマジ優しい！！感動…！(´;ω;｀)伊野ちゃんを助けてあげて！ 続き待ってます(*'▽') (2017年1月9日 0時) (レス) id: f122806c5b (このIDを非表示/違反報告)
りりた(プロフ) - ほのさん» コメントありがとうございます！はい、頑張ります(*^^*) (2017年1月3日 13時) (レス) id: e887fbde8e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りりた
| 作成日時：2016年12月6日 22時
