99 共存 ページ49
ゆう「…次回のＧＯＴ７のアルバムジャケットになるかも、なんだって。
ね、凄いと思わない(笑)？」
A「えーーー、そ、そうなんですかぁ？」
ゆう「もー、そんなびっくりしないでよー(笑)。
バイト代弾むから描いてみないか？
な、頼むお願いって代表に懇願されたから、お金入るし、それなら、ま、いっか、じゃハイって(笑)。」
A「ほら！
やっぱゆうさんはただモノじゃ無いじゃん！」
ゆう「もーヤだそんな事無いよー(笑)。」
照れながら、
わざと私の方に体ごともたれ掛かってくる。
か、可愛い(笑)。
お姉ちゃんと同い年なのに、
ちっちゃい上に童顔だからか、素っぴんのゆうさんは私よりもずっと年下に見える。
目がおっきくてリスみたい。
だけど、まさかのハスキー声(笑)。
このギャップ差に、
ジニョンさんはやられちゃったのかな(笑)？
ゆう「というワケで。
これ、時間があったら読んでみてね(笑)。」
ゆうさんから渡されたのは、
「共存」と書かれた、厚さ薄めの単行本らしきモノ。
A「コレ、何ですか？」
ゆう「私自身のノンフィクション小説よ。
これを見ればきっと、このイラストの意味が理解出来るかも(笑)。」
私をギュッと抱きしめた後、
笑顔でまた、イラストを眺め出した。
ゆう「昨日ジニョンさんが、私との馴れ初めを熱弁してたでしょ？
交通事故で亡くなった私の婚約者がどうとかって。」
A「確か、ゆうさんは事故の後遺症で婚約者との思い出全てを無くしてしまっていて、そのせいで付き合うのが大幅に遅れたって。」
ゆう「そう！
で、とうとう記憶を取り戻す日が来るんだけど、既にジニョンさんが好きで仕方なかったから、自分に婚約者が居たという事実と、そんな彼の死をどう受け止めていけばいいのか不安になっちゃってね…。」
手を止め、
さっきの小説を手に取った。
A「そんな私に代表が宿題を出してくれたの。
頭の中から、婚約者の思い出を全部取り出して文字にしてみろって。」
今度は、表題の「共存」という文字を指でなぞり始めた。
ゆう「婚約者とは、これからもずっと共存して生きていけばいいんだよって。
あの時の私は、この言葉にすっごく救われてね…。
だから、今の幸せがあるんだ(笑)。」
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作者名：じぇびにゃん(*´ω｀*) | 作成日時：2019年11月25日 20時
