『DREAM AUDITION』(３) ページ4
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受付を済ませ、応募者全員が誘導される。
いくら書類選考で半分削られたとしても
それでも凄い人数で、可愛い子達ばかりだった。
花純は推薦者とはいえ、付き添い。
突然一人で行くことになって戸惑うけど
そんな風に萎縮しちゃ行けない、しっかりしなきゃ。
｢オーディションって、なにするんだろ｣
｢さぁ……、歌とかダンスのパフォーマンスとか？｣
｢どうしよう、緊張してきた……｣
隣の女の子達は、友達同士で受けたのだろうか。
随分仲良く、緊張気味で話していた。
私はその子達を一瞥して、すぐに真っ直ぐ前を向く。
……悪いわけじゃないけど、よくそんな風に話込めるものだ。
顔には出さず、頭の中で考えを留める。
例え学校とはいえ、芸能界に入るんだ。
それなりの意識をして欲しい、と思う。
―――これは遊びじゃない、立派な仕事なんだから。
｢それでは面接に入ります｣
前の方で、小柄なセミロングの女の子が仕切る。
｢番号を複数お呼びします
呼ばれましたら、この部屋に入ってください｣
その子が説明を始めると、流石に静かになってきた。
｢中に面接官、現夢ノ咲学院の生徒がいます
―――尚、合否判定ですが｣
しかし、次の瞬間。
｢面接終了後、その場で判断されます｣
先程までの静寂が、どよめきに変わる。
書類選考は通達書だったのに、仕様が変わったのか。
しかも複数呼ぶ、と言っていた。
つまり、面接が終わり、何も言われなかったら
その場で全員、不合格という判定だ。
大抵、仕様が変わるというのは
先方の時間が予想以上になく、やむを得ず短縮
という場合が多い。
この人数じゃ当たり前だ、それに加え
合格者には入学手続き等々あるのだ。
通達書を作る時間が、あるわけが無い。
―――けど、だからなんだというのだろうか。
何故か私は、緊張という概念が無くなっていた。
むしろ、その場で判断してくれるなんて。
｢……ふふっ｣
オーディションに慣れている、というのは
それだけ沢山落ちている、という意味。
……けど、メリットだってある。
それは、オーディションの望み方。
何故落ちてしまったのか、それを考えることは
どうすれば落ちないのか、それを考えること同じ。
その中で、私が導き出した答えは
『自分の欠点を見るのではなく』
『自分の長所を、如何に魅せるか』
あぁ、久しぶりのこの感じ。
自分というのをさらけ出せる、この感じ。
｢番号55……60番、こちらへどうぞ｣
｢―――はいっ！｣
堪らなく、愛しいっ！
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莉緒(プロフ) - すいかさん» 返信遅くなりすいません！コメントありがとうございます！これからも面白いお話が出来るよう、頑張ります！ (2018年11月7日 22時) (
レス) id: 013457e9b7 (このIDを非表示/違反報告)
すいか - 面白いです!! (2018年10月24日 6時) (レス) id: 1cbfe77de4 (このIDを非表示/違反報告)
莉緒(プロフ) - 愛姫さん» コメントありがとうございます！これから楽しんでいただけるよう、頑張りますね！ (2018年1月25日 17時) (レス) id: 9db52594cb (このIDを非表示/違反報告)
愛姫 - いつも楽しみに見てます！！これからも頑張ってください！！ (2018年1月25日 13時) (レス) id: 43b6895a40 (このIDを非表示/違反報告)
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