見据える瞳〜瀬名泉〜 ページ25
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｢もっと素直になればいいのに｣
スタジオの寝床から、随分と余計なお世話が聞こえる。
俺、瀬名泉は、張本人であるくまくんを睨みつけた。
ため息をつきながらペットボトルのキャップを開け、水を一気に流し込む。
やっぱりこいつに話したのは間違いだった。そんなことを思いながら。
ユニットレッスンを終えた俺達は、ほぼ解散状態にあった。
かさくんは私用があるとさっさと帰って、なるくんはモデルの仕事へ。
王さまは"相変わらず"だし……実質、俺とくまくんだけ。
その中でくまくんに、こっそりとした『恋愛相談』。
相手の名前ははっきり出してないけど……くまくんには伝わったようだ。
｢それで？今度の出張が撮影一緒だから積極的になりたい、ってことであってる？｣
｢面倒を見てあげたいって言ったの、都合よく変換すんな｣
｢えぇ……、ほぼ同義だと思うけどなぁ〜？｣
先程同様、ニヤニヤと気持ちの悪い笑み。
こいつの"協力"というのは、ただ俺を"からかいたい"だけに過ぎないようだ。
｢……と、からかいたいのは山々だけど。そろそろ真面目に答えなきゃねぇ｣
不機嫌になっていく俺に笑いながらも、くまくんはやっとまともなことを紡ぐ。
俺は既に話す気なんぞ失せて、帰る支度をしながら、渋々くまくんを見る。
起き上がったくまくんは、大きく伸びをしながら続けた。
｢とはいえ、セッちゃんは素直になれないし｣
｢くまくんも人の事言えないでしょ｣
｢うん、だからこそわかる｣
｢…………｣
｢このまま同じ関係を続けてたら、状況は確実に悪くなるよ｣
……俺が、そうなりかけたから。
呟いたくまくんは俯き、何処とも言えない場所に目線をやる。
何となく聞いてたくまくんの事情を思い出して、俺も視線を落とした。
｢セナ、好きなやついたんだなっ｣
覗き込むようにそう言ったのは、紛れもなく王さまだった。
驚いて距離を取ると、言わないから安心して！と笑う。
そんな王さまに、そういう問題じゃないんだけど……とため息。
｢――――――。｣
｢……え？｣
｢わははは！沸き上がる！
｢あのバカ殿……！ちょっとまち―――｣
｢セッちゃん｣
王さまを追いかけようとした時、急に引き留められる。
珍しく血相を変えたくまくんは
｢さっきの、聞こえなかったの？｣
意味のわからない質問に、俺は眉を顰める。
その反応を見てか、くまくんはホッとしたように"なんでもない"と濁した。
｢……とにかく、なるべく早くね。嫌な予感がする｣
｢……言われなくても｣
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莉緒(プロフ) - すいかさん» 返信遅くなりすいません！コメントありがとうございます！これからも面白いお話が出来るよう、頑張ります！ (2018年11月7日 22時) (
レス) id: 013457e9b7 (このIDを非表示/違反報告)
すいか - 面白いです!! (2018年10月24日 6時) (レス) id: 1cbfe77de4 (このIDを非表示/違反報告)
莉緒(プロフ) - 愛姫さん» コメントありがとうございます！これから楽しんでいただけるよう、頑張りますね！ (2018年1月25日 17時) (レス) id: 9db52594cb (このIDを非表示/違反報告)
愛姫 - いつも楽しみに見てます！！これからも頑張ってください！！ (2018年1月25日 13時) (レス) id: 43b6895a40 (このIDを非表示/違反報告)
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