見据える瞳(１) ページ20
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交差点の信号が青になり、一斉に歩き出す。
いくら平日と言えど、人が多いのはどこも一緒のようだ。
長旅の疲れを感じながら、建ち並ぶビルに声を漏らす。
｢ここが……大阪かぁ｣
青く澄んだ空と、西の都会の風景。
初めて訪れた割には、すんなりと目的地に着いた。
一安心しながら、頭の中で経緯とスケジュールを思い浮かべる。
今日は、今季最後の仕事であり、最大の仕事。
さらに人生初となる、関西出張のモデルのお仕事だ。
内容は、ここから少し歩いた場所にある、全国的に有名な水族館での撮影。
オーナー直々に、イメージガールのオファーが来たと聞いた時は、さすがに驚いた。
それもこれも、夢ノ咲学院との"契約"を交わしたからだろうか。
まぁなんにせよ、私のこれからを左右するといっても過言ではない仕事……なのに。
｢なんで小夜美さんはこう……タイミングが悪いんだろう｣
そう。この大事な仕事の時に、私のマネージャー。
桜井 小夜美(さくらい こよみ)さんがいないのだ。
最近忙しくなって体調が悪くなってきてるのは知っていた。
でも……何もこんな時に、高熱でぶっ倒れなくてもいいでは無いか。
しかし、ことが起こってからどうこう言ったってしょうがない。
｢……夢ノ咲のこともあるし、今回はそっとしとこう｣
多分、本人が一番絶句してると思うし。
したいのこっちなんだけどね？
拗ねと保護の曖昧な言葉を並べつつ、スマホを取り出す。
顔合わせする場所に行くためだ。
よし、こっちで方向はあっているはず。
そんな安心もつかの間、色んな方向から押し寄せる人波。
慌てて歩調を合わせるも、速度も方向もバラバラで順応できない。
大きな時計台の下について、もう一度息をつく。
過ぎ行く人の飛び交う言葉は、時々訳が分からないし。
同じ日本に来たはずなのに異世界に来たような感覚に、少し怯える。
弱気になった自分を奮い立たせて、もう一度進もうと試みた時だった。
見覚えのある……それも、いつものように思い浮かべている人が見えたのは。
｢……なんで｣
他人の空似だろうか。
でも、私が彼を見間違えることはないはず。
だって、いつも間近で見ているから。
惚けた顔をしているだろう私は、彼を見つめる。
彼は私に気づいたのか、手元から視線をあげて……
" A "
私の名を呼んだ、そんな気がした。
あぁ、やっぱり彼だった。
私の尊敬する、超えるべき壁であり……愛しくてやまない人。
私は、軽くなった足でアスファルトを蹴って
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莉緒(プロフ) - すいかさん» 返信遅くなりすいません！コメントありがとうございます！これからも面白いお話が出来るよう、頑張ります！ (2018年11月7日 22時) (
レス) id: 013457e9b7 (このIDを非表示/違反報告)
すいか - 面白いです!! (2018年10月24日 6時) (レス) id: 1cbfe77de4 (このIDを非表示/違反報告)
莉緒(プロフ) - 愛姫さん» コメントありがとうございます！これから楽しんでいただけるよう、頑張りますね！ (2018年1月25日 17時) (レス) id: 9db52594cb (このIDを非表示/違反報告)
愛姫 - いつも楽しみに見てます！！これからも頑張ってください！！ (2018年1月25日 13時) (レス) id: 43b6895a40 (このIDを非表示/違反報告)
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