前途多難(５) ページ18
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｢でもびっくりしたよ、本当に夢ノ咲に来るなんて｣
あんずさんは真正面に向き直って、頷きながら言う。
『凛月くん、上手くいったんだね』と、独り言のように続ける。
思わぬ発言に私は、大きく目を開けて驚い た。
どうやらあんずさんは、私の事情を把握しているみたいだ。
それがわかった瞬間、何だかいたたまれない気持ちが湧き上がってくる。
しかしここでそれを口にすると話題になりそうだし……それは無理だ、話を変えたい。
｢ご、ご存知かも知れませんけど、これでもモデルやってるので、泉さんとは仲いいんですよ〜！｣
ってバカか私は？！よりによってなんで泉さんの話題を選んだ？！
しかも話の変え方雑すぎるし……あぁ、あんずさんもレオ君もポカンとしてる……！
『いたたまれない』って今の状況だよね？！私のばかぁ〜！
｢……ふふっ｣
頭の中でひたすら後悔していると、あんずさんの笑う声。
我に返った私は、あんずさんの顔を見る。
何故か微笑ましそうな彼女は、私を見てから言う。
｢よく知ってるよ、瀬名先輩からいつも聞いてたから｣
な、なんだ、そういうことか。
泉さんから私の話を聞いてたなんて、思いもしなかっ──
｢ふぇ？！泉さんから？！私の話を？！｣
｢うん、オーディション資料で『緑川A』って見た時、すぐにピンときたから｣
｢そう、ですか、｣
呆然と、あんずさんを見つめる。
信じられないからだ。泉さんの口から、私の話題が出てることが。
でも、それと同じくらい、嬉しすぎて。
｢えっと……Aちゃん？｣
｢あ……すみません、ちょっと感動しちゃって｣
涙が、溢れてしまったんだ。
｢……泉さん、私のことなんと？｣
｢んーと、まず人の話を聞かない｣
｢んごっ？！｣
｢わははは！面白い声が出たぞ！｣
｢レオ君は黙ってて｣
｢後先を考えない、仕事人間、浮き沈み激しい｣
｢あんずさんは少し勘弁してください……｣
そんなことだろうとは思ったけど……割とショック。
あ、浮き沈み激しいってこれか。
｢……でも｣
指折り数えてた手元から、しょぼくれた私に視線を移す。
そしてまた微笑して、こう続けた。
｢どんなことにもめげないし、自意識は常に高い｣
『下積みが長かったのか、意志もかなり固いみたいだし』
『自意識が高いことで、常に抜群のプロポーションでいられる』
『欠点はまだまだ多いけど、それを乗り越えられる強さも備わってるから』
『────最高のモデルになれるよ、緑川Aは』
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莉緒(プロフ) - すいかさん» 返信遅くなりすいません！コメントありがとうございます！これからも面白いお話が出来るよう、頑張ります！ (2018年11月7日 22時) (
レス) id: 013457e9b7 (このIDを非表示/違反報告)
すいか - 面白いです!! (2018年10月24日 6時) (レス) id: 1cbfe77de4 (このIDを非表示/違反報告)
莉緒(プロフ) - 愛姫さん» コメントありがとうございます！これから楽しんでいただけるよう、頑張りますね！ (2018年1月25日 17時) (レス) id: 9db52594cb (このIDを非表示/違反報告)
愛姫 - いつも楽しみに見てます！！これからも頑張ってください！！ (2018年1月25日 13時) (レス) id: 43b6895a40 (このIDを非表示/違反報告)
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