ドSな美人、副会長《菅原孝支》 (ページ14)

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※12. 菅原side ページ14

俺はド緊張の中
言葉を振り絞る
こんな緊張初めての
試合に出る時以来

「お、俺」
「ごめんなさい」
「え、何も言ってない」
「いえ、何となく」

にっこりと笑みを深める彼女は
俺の心を見透かしてるみたいで
少し、怖い。
でも、こんな所で諦めたくない

「お試しで！」
「…ぷっ」
「1週間だけ！」
「っはは！」

彼女は愉快そうに、笑ってる
お腹を抑えて
口元に手を当て
涙を堪えて

「貴方って…楽しい方ですね、ホントに」
「結構、真剣だよ」
「どうして？」

どうして？
それはきっと俺が村田さんと付き合いたい
って思ったこと理由のことだよな

「…好きになったから」
「ごめんなさいw」
「笑いながら言わないで」
「すみません…くくっ、ははっ」

性格ホント悪いよな
きっと。この子は

「お願い！」
「すみません…」
「どうしたらいい？」
「自分で考えてください…ふはぁっw」

笑いすぎ。
でも、その笑い顔が美人すぎて
一個下に見えなくて

「くくっ、せ、先輩百面相して楽しいですか？」
「え////」
「じゃあ……」
「じゃあ？」

彼女はとんでもないことを言い出した

「３回まわってわんって鳴いて」

くくっとまだ少し笑ってる彼女のイタズラな目
正直少しだけ、チャンスあると思ってる自分が
いる。そんなこと無いかもしれないのにな

俺は…彼女の言葉に少し恥ずかしくなり

「ご、ごめん、違うもので」
「じゃー、無理でーす」

……

彼女は楽しそうだ

「どうします？せ・ん・ぱ・い」

高3にもなってそんな小学生みたいなこと
恥ずかしい。
でも、俺は彼女が好きだから
彼氏になりたいから

「……わん」
「へ？」

見逃してたらしい。彼女の
初めての聞けたであろう
間抜けな声
ちょっとだけ、優越感があった。
俺自身の機嫌が少し良いので
もう一度

くる

くる

くる

３回まわって

「…わん」

「!?!?」

――
ドSから離れました。きっと。
スランプ抜け出したら
もう少しドS感出したい。

作者と性格真反対だからな。
難しいね！ドS！