弐拾 ページ25
あれから、あれよあれよと時は流れ
あっという間に入試の日となった。
幾つか駅を乗り継いで辿り着いた雄英高校
馬鹿でかい建物を前に私は立ち尽くす
どんだけ金使ってんだよ。
ふと前を見ると、緑谷くんがいるのを見つけた。
先日の事件を思い出す。一応、言っておくか、
緑谷くんにあの時思ったことを言おうと近寄った時、彼の体が前に倒れかけた。
足が縺れたようだった。
しかし、彼はそのまま地面とこんにちはすること無く、その場に”浮いていた”
そう、浮いていたのだ。
彼は随分驚いていたようだった、どうやら近くにいた少女が彼に触れ、その途端彼の体が浮いたようだった。
彼が浮いたのは、その少女の個性だろうか。
少女は転んだら縁起が悪いと言い、そのままそそくさと建物の中に入っていってしまった。
顔を真っ赤にして立ち尽くしている緑谷くんに近づいていく。
『緑谷くん、大丈夫?』
「ひょえあっ!?あっ、う、雨龍さん、、、!!!
う、うん大丈夫、、!!」
依然、真っ赤な顔をして答える彼。
なんか、みつりちゃんと話す不死川さんの弟くんを思い出した。
「う、雨龍さんも受験するんだね!!い、一緒に頑張ろう、、!!」
目をキョロキョロさせ早口で言う彼。必死に笑いを堪える。
取り敢えず中に入ろうと、彼を促し、一緒に中に入る
試験会場の部屋の前に着いたとき、私は彼に、先日ことを言うことにした。
『緑谷くん、この間テレビで爆豪勝己がヴィランに襲われているところを見た。』
「えっ、あ、そうなんだ、、、」
滅多に話さない私が、珍しく話すことに驚く彼を無視し、私は続ける
『その時貴方、ヒーローが太刀打ちできない中、あのヴィランに立ち向かっていったよね』
「あ、う、うん」
ビクリ、と肩を揺らし俯く彼。どうやら、怒られるとでも思っているようだ
『それを見た時、私は貴方が、他のヒーローの誰よりも、ヒーローに見えた。
そう、あのオールマイトみたいに』
「、、、え、?!」
『前に、爆豪勝己が貴方はヒーローなんかになれないって言ってたよね。
でも、私は彼より貴方の方が、ヒーローになれると思う。1人の命の為に、自分の命をかける、本物のヒーローに。
試験、お互いに頑張ろうね』
「あ、ありがとう!!、、、が、頑張ろうね!!」
驚いた顔で私を見る彼は、上ずった声で言った。
でも、とても嬉しそうだった。彼の憧れであるオールマイトと同じと言われて嬉しかったのだろうか
そう思いながら私は試験会場の扉を開いた
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唯香 - あの〜すいません16ページに爆豪の友が「時雨」を「雨龍」と言ってるんですけど、これ間違いですかね？ (2023年2月18日 12時) (
レス) @page20 id: 83d35673c4 (このIDを非表示/違反報告)
むを - てきとう、、、、、（笑） (2020年7月16日 14時) (レス) id: 2a8953498e (このIDを非表示/違反報告)
鈴蘭 - ｱｯすいません。姉に言われて調べたら『ときとう』で合ってましたお騒がせして申し訳ありません(..) (2020年5月18日 10時) (レス) id: 967154a2b6 (このIDを非表示/違反報告)
鈴蘭 - コメント失礼します 続編が出来てるのに此方のコメントで言うのはアレなんですけど、、、無一郎君の名字は時透と書いて『てきとう』ですよ!続編の更新頑張って下さい(((o(*ﾟ∀ﾟ*)o))) (2020年5月18日 10時) (レス) id: 967154a2b6 (このIDを非表示/違反報告)
ホイップパンケーキ - とっても面白いです！ (2020年5月3日 14時) (レス) id: ee596a7d3c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ねこまんま | 作成日時：2019年9月5日 16時
