APTX4869 ５【名探偵コナン】

第189話 ページ12

お昼休みを狙って呼び出してもらう。
断られても毛利小五郎の名前を出せばいけるだろう。

「アポなし、来てくれるかな？」

「心配せんでもここ通るときに声かけたら逃げられへんて」




「やあ」

私の心配など他所に、橋本さんはにこやかな笑顔で手を挙げて私たちのところへやってくる。

「高校生のお客さんって聞いて誰かと思ったけど、君を見たらすぐに分かったよ。毛利探偵と一緒に来ていた子だろ？」

橋本慎二は迷わず私に声をかける。
それから今気がついたよと言わんばかりの顔で服部くんと工藤に目を向けてまたニッコリと笑顔を作った。

「君の事は知っているよ、服部平次君。……それで、君は……」

「僕は江戸川コナン！僕たちおじさんのことが心配で……」

「心配？」

はてと言った顔で首をかしげる橋本に私が説明する。

「橋本さん毛利探偵に最初は別の依頼でいらしてたじゃないですか、私たちまだ今週いっぱいは大阪に滞在するので何か力になれたらって、思ったんです。ご迷惑なら…」

そこで切って目を伏せると橋本慎二は首を振って否定する。

「そんな！ありがとう。そうだな、せっかくだし相談させてもらうよ」

うんうんと首を振る橋本に私たちはアイコンタクトを交わして手近な喫茶店へと向かった。

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