第113話 ページ31
松田side
「安室さぁーん、ハムサンド２つにオムレツとアイスコーヒー３つお願いします」
忙しなく回るランチタイム。
了解です。と満点の笑みで頷く降谷に萩原が松田を肘でつつく。
「あれ、降谷だよな？」
かすれるほどの小さな声で話しかけられ、俺はしばらく固まったまま眉をひそめる。
「さぁな、俺はあんな男なぞ知らん」
あぁ、現実逃避してると頭を抱える萩原。
ドンっと皿が割れそうな勢いで差し出された料理に顔を上げる。やはり同期の男とそっくりな男は黒い笑みを浮かべている。
「おいおい、客にその出し方はねぇんじゃねぇのか？」
揶揄うように喧嘩腰のセリフを言う俺に降谷はわずかに眉をあげて、申し訳ありませんとだけ言ってカウンターの奥に消える。
流石にここじゃ喧嘩には乗らねぇかと思っていると、伊達が横から懐かしむように声をかけてくる。
「にしてもラッキーだな。理由はわからんがこうしてここにいるなら安否がわかる」
そこで、ようやく客観的に思い直す。
(待てよこれ、はっきし言やぁ俺らの方が優位じゃねぇか？)
久々のゴリラオーラに気圧されたがよくよく考えると恥ずかしいのは向こうじゃねぇかと思い直す。
萩原や伊達も同じようで、降谷が居ないせいで少し緩んだ空気。
「安室さん、これ、運んじゃいますね！」
女店員の言葉に、戻ってきた降谷は、はい！お願いします！！と別人のように若々しい溌溂な様子を見せる。
震える肩。
こみ上げる笑い。
口を開けると収拾がつかなくなりそうなので3人で堪えるように身を震わす。
追い討ちのように聞こえてくる会話。
「安室さんこれどう思います？」
「貸してみてください。美味しっ、これなら大丈夫です」
「ブッ！！」
萩原が堪えられずに息を吐く。
ただ今の店内はランチタイム。忙しなく回り、人が溢れかえる。
分かっている。こんなところで大の大人3人大声で笑ってみろ。良い迷惑になる。
それが壮絶な笑ってはいけないを生み出しもはや呼吸困難に陥る。
「ちょっと…ふっ無理っふふっ」
「おい、萩原……笑ってんじゃっねぇっつの」
「無理腹筋割れる……ふふ」
「元から割れてんだろっ…」
「10に割れるってっ」
「そりゃすげぇ」
俺たちが不審者にならなかったのは最後まで真っ赤になって笑いを必死に堪えてくれた伊達のおかげだと思ってる。
「今日のカレーいつもより辛かったかしら？」
「さぁ？大抵のお客様の口には会うように中辛なはずなんですけどね」
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黒木(プロフ) - 架印�靴気�» 99話のアメリカとのクォーターとなっているのは夢主(来栖の設定)の方を指していたのですが、作者の力不足により誤解をお招きしたことお詫び申し上げます。改善をさせていただいたので、ご確認の方よろしくお願いいたします！報告ありがとうございます！！ (2019年8月7日 20時) (
レス) id: 0488b133c6 (このIDを非表示/違反報告)
架印��(プロフ) - 99話に関してですが、世良さん含む赤井家３兄弟妹は、“イギリス”とのクォーターですっ！ (2019年8月7日 19時) (レス) id: cb6e7377c2 (このIDを非表示/違反報告)
黒木(プロフ) - くるクラさん» メッセージありがとうございます、頑張ります！ (2019年7月17日 7時) (レス) id: 0488b133c6 (このIDを非表示/違反報告)
くるクラ(プロフ) - 初コメント失礼します。やっと降谷さんが同期組に会えた！！感激です！更新頑張ってください (2019年7月16日 21時) (レス) id: 7e8dc5ebed (このIDを非表示/違反報告)
黒木(プロフ) - 新玲乃音元iqqvyuuさん» 松田さん降谷さんにだけはどこそれ構わず喧嘩腰な気がするんですよね、安室さんではそれは買えないので、早くストッパー役の夢主ちゃんに出てきてもらわねば… (2019年7月16日 21時) (レス) id: 0488b133c6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：黒木 | 作成日時：2019年6月25日 21時
