記憶 ページ28
京助視点
「あっ。あったあった。」
緑色がメインの色の黄色い角っぽいのがついてる筆箱。実は鉛筆一本と消しゴムと定規が入ってるだけで後は何にも。
「っと。」
筆箱を拾った瞬間だった。ガタガタガタッと多分、本が落ちた音。準備室からだ。てっきりこの部屋と準備室は僕一人だけと思ってたけれど、誰かいるのかな。
「大丈夫?」
扉を開けた先には何冊か落ちた本を拾っている、由理恵ちゃんの姿。
「あー。来てたの。」
「由理恵ちゃんこそ。なんで?」
本を戻すのを手伝う。結構落ちてるな……10冊ぐらい。
「私はただこの本を先生に戻して来いって言われて戻しに来ただけよ。」
それで当たったりしてこうなったわけか。なるほど。
「僕は筆箱置きっぱなしだったから取りに来ただけだよ。」
朝の太陽の光が差し込んでだいぶ眩しい。あんなことがなかったみたいにいつもどおり照らし続けてる。
「そういやこの前弟が変なこと書いてきたの。この前死んじゃった人ってどんな人だったの?って。」
本を直す手が止まる。それってもしかして店長君のことなのだろうか。
「私がそんなの知らないって言っても、ニュースにやってたよって。交通事故らしいけど何か知ってるかしら。」
「さ、さぁ。でもなんで?由理恵ちゃんが僕に聞いてくるなんて珍しい。」
「そうかしら?あまりにも交通事故なんてこと記憶にないから。不自然じゃない?」
「そうだね。確かに。」
記憶に残るのは過去に行った人と僕だけ……てことは由理恵ちゃんの弟も間違えて行っちゃったとかかな。あとで聞かないと。
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ピーター(プロフ) - S極さん» ありがとうございます。すごく嬉しいですし元気が出ました。宣伝みたいで悪いのですが、一応ひろ日記の新作は出してます……続くかは分かりませんが。 (2022年6月11日 5時) (レス) id: b3c4d73398 (このIDを非表示/違反報告)
S極(プロフ) - こんにちは!とりあえず完結おめでとうございます!2年ほど前からずっと愛読してました、、、!時には泣けたり笑えたり恋しくなったりの素晴らしい小説だと思います!!続かないのは残念ですが、今までお疲れ様でした!もし新作が出たらそちらも愛読させて頂きます!! (2022年6月7日 19時) (レス) id: 588720a56c (このIDを非表示/違反報告)
ピーター(プロフ) - ユナさん» すみません。出ないです……この頃少し病んでいてちゃんと書いてなかったので、申し訳ないです(もしかしたら別シリーズでひろしの日記のものは書くかもしれませんが)本当にすみません (2022年5月14日 0時) (レス) id: b3c4d73398 (このIDを非表示/違反報告)
ユナ - まだ、続き出るんですか? (2022年5月12日 15時) (レス) id: 1310695dbb (このIDを非表示/違反報告)
ピーター(プロフ) - くろすおーばーさん» ありがとうございます! (2020年5月4日 22時) (レス) id: b3c4d73398 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ピーター | 作成日時:2020年4月28日 10時