ひろし達との小学校生活 3

家 ページ24

店長君の家。大きくはないけど小さくもない家。店長君から聞いた話じゃものすごく安いらしい。

「あれ。」

インターホンをならすが音が聞こえない。もう一度押してみるが、何にも音はならなかった。壊れているのだろうか。

ガチャ

扉はなんの抵抗もなく開いてしまった。鍵はしてないみたい。入るのは流石にダメだし、ここから呼ぼう。

「店長君。宿題届けに来ました。」

これで店長君のが出てきたら色々聞きたいけど、やめとこうかな。店長君なかなか出てこないし……。

「あー。そこに置いといてくれ。」

奥から店長君の声が聞こえた。なんだか声がいつもより元気がなさそう。やっぱり風邪なのかも。

「は、はい。では。」

長居すると迷惑だし、ここは一旦帰って店長君が元気になったら聞こうかな。

「よぉ。」

「わっ。」

扉を開けた先にはイグラム君がいた。思いもしなかったのでついこけそうになってしまうが、なんとか持ちこたえた。

「なんでイグラム君がここに……店長君元気なさそうでしたよ。多分風邪とか。」

「んなわけねぇだろ。俺と店長は長い付き合いだ。風邪なんて引いてるわけない。」

イグラム君はそう言って家の中へ入っていった。ここで帰るのもなんだし、ちょっと待ってみようかな。

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