ひろし達との小学校生活 3

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「良かった……。」

店長君は家に向かって歩いていた。いつもと変わらず。確か私とイグラム君と祐介君と京助君以外は、店長君が死んだことは覚えていないらしい。記憶が書き換えられたのだろうか。

「店長君……！」

声をかけたつもりだが、店長君は止まらず歩いている。イヤホンでもしていると思ったが、なにもつけていない。

「じゃ＿＿い。＿＿か？」

何かブツブツと言っていたが、小さすぎてなにも聞こえなかった。よっぽど重要な考え事なのか。私には分かるわけがない。明日またきこっかな。

「また明日。」

帰ってくるはずもないのにそう言って、店長君に背を向けた。歩いている途中に店長君の視線を感じたが、気のせいだろうし、振り返らなかった。

「あっ。A。」

少し歩いたところで弱し君と出会った。いつもと同じような雰囲気なので本当に忘れているのだろう。

「もう大丈夫なのか？」

「あ……はい。バッチリいつも通りです。」

そっか。私組体操で落ちたんだ……。小学校生活最後の運動会なんだから成功させたかったなぁ。

「そういえば赤白どっちが勝ったんですか？」

「あー。それが引き分けなんだよな。」

弱し君が苦笑しながら言う。引き分けなんて有るんだな。ないと思ってた。

「じゃあな。」

「はい。また明日。」

私達はそう言って別れた。

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