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翌朝




「…なんでここにいるんだよ」





午前8時、非番じゃなければ土方はもうとっくに起きている時間だが今日は珍しく眠っていた。

上半身だけ起こし、下半身にはまだ掛け布団をかけたまま眠そうな目でこちらを見る土方にまずは頭を下げた。



「ごめんなさいね、昨日は」


「ごめん…って、何がだ?」


「えと、その、

まず強制的にかぶき町に連れ出した事
酔って迷惑かけた事、
実はマヨネーズフェアなんて無い事…」


「あァ!?無ェのかよ!?」


「だ、だからごめんって!

それと、本当に好きなのかとか妥協してるんじゃないかって疑った事も」


「…A、」




片手を私に向かって伸ばした土方。

どう近づけば正解なのかわからず
とりあえず近くへ寄ってみれば肩をぎゅっと掴まれ

そのまま布団へ身を倒した土方の腕の中に収まった。








「好き?」


「あ、…当たり前だろうが」


「愛してる?」


「おう」


「……ちゃんと言えよウブ野郎」


「てめェ今なんつった」


「何も〜?愛してるも好きも言ってくれない様な男には何も言ってませんけど!?」



土方の腕を振り払って体を起こすと土方も声を荒らげながら体を起こした。


「あァ!?上等だコラ!」



今度は軽くポン、と肩を押されてバランスを崩した時に土方が両手をつき私を押し倒した。




「好きだ、愛してる。お前以外考えられねえ

だから俺の傍にいてくれ、A」



低く心地よい声が頭に響いた。
じわじわと顔が熱くなっていくと、土方もそれに気付いて頬を赤らめた。そしてゆっくり私の上から退いた。




「ま、満足かよ…」


「それなりに………ふふ、」


「ふっ、」




お互い小っ恥ずかしくなって2人きりの部屋で暫く笑っていた。

珍しく素直に笑う土方をしっかり目に焼き付けながら。





*



江戸から少し離れた暗い部屋で灯りを1つ付けて男は密会をしていた。



「飯田はしくじりましたね、清河さん」



「…あいつはAさんと違って頭が悪かった

残念だが仕方ない。

次の作戦で必ずAさんを味方に付ける

そうでしょう?」




次期将軍様、と付け足した清河が見た目線の先にいるのはかつてAが仕えた男だった。





「本当に協力すればあの大金が入るんだろうな」


「えぇ。それをつかって江戸でのし上がればいい」


.



続編です!
似てない2人も喧嘩する、きっと【土方十四郎】

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設定タグ:真選組 , 土方十四郎 , 銀魂   
作品ジャンル:アニメ
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阿呆代表の神(プロフ) - なんやねんこの凄い作品は。有料でも良いくらい素晴らしい作品。 (2021年3月9日 21時) (レス) id: 10eaece567 (このIDを非表示/違反報告)
るる(プロフ) - めちゃくちゃ面白いです( ; ; )更新頑張ってくださいーー! (2021年2月1日 1時) (レス) id: e52e19fe2f (このIDを非表示/違反報告)
れんか - めっちゃ面白い(笑)更新頑張ってください! (2021年1月29日 11時) (レス) id: b5b9f86a00 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ちーずなん | 作成日時:2021年1月28日 23時

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