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______2日後。
”道分からない かぶき町一番街に居る”
ちょうど昼を回った頃にそんなメールが届いた。
”迎えに行くから待ってろ”、と返信し上着を羽織った。
「やっぱり迎えに来いって言ってやしたかィ」
「あァ。お前も来るか」
「いえ、俺ァここで刀磨いてまってまさァ。
腕が鈍ってねェかチェックが必要なんでねィ」
「…程々にな」
ニヤニヤと笑う総悟に無意識のうちにため息が出る。
呆れながらも煙草を口にくわえ、Aを迎えに行く為に屯所を出た。
*
「___あァ!?居ねェじゃねーか!!」
「居るわよ!!あんたこそどこよ!!」
目的地に着いたものの、Aの姿が見つからず。
また電話で怒鳴り合う羽目になった。
「制服着てんだから分かるだろうが!さっさと見つけやがれ!」
「私だって制服着てるわよ!それに髪色だって目立つでしょうが!」
「しらねェよ!!
今頃お前みたいな髪色何処にでも___」
人混みの中、見覚えのあるグレー頭の女が見えた。
携帯を耳に当て、怒鳴りながらキョロキョロと周りを見ている。
女にしては少し高い立っ端に風が吹く度に綺麗に流れる髪の毛も全て懐かしい記憶を呼びおこす。
暫く女に見とれていると携帯からまた大きな怒鳴り声が聞こえてきた。
「ちょっと、どこにいるのよ!…もう、聞いてる!?
どこにいるんだって聞いて____」
ずっと見つめていた遠くに居るその女はこちらを向くと目を点にして固まった。
そして数秒後プツッ、と電話の切れる音がすると同時に女はこちらへ向かってきた。
「何ぼうっとしてんのよ」
不機嫌な顔で俺を見上げる女は他の誰でもない、Aだった。
「あァ…すまねェな、気が付かなかった」
「……他に何か言う事は無いの?」
「あァ?だから今謝ったろうが」
「ちがう!…そうじゃないでしょ」
さっきよりもより一層不機嫌な顔になったAは腕を組みながら返答を待っている。
何か言う事…
「(……なるほどな)」
Aの”言うこと”が何を指しているのか気付いて無意識に口角が上がった。
「…おかえ____」
「あ゛ァ!?
”綺麗になったな”だろうがァァァ!!!」
女とは思えないドスの効いた声で怒鳴られると顔面にストレートパンチを食らった。
「(いや意味分かんねェェ…!!!)」
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阿呆代表の神(プロフ) - なんやねんこの凄い作品は。有料でも良いくらい素晴らしい作品。 (2021年3月9日 21時) (レス) id: 10eaece567 (このIDを非表示/違反報告)
るる(プロフ) - めちゃくちゃ面白いです( ; ; )更新頑張ってくださいーー! (2021年2月1日 1時) (レス) id: e52e19fe2f (このIDを非表示/違反報告)
れんか - めっちゃ面白い(笑)更新頑張ってください! (2021年1月29日 11時) (レス) id: b5b9f86a00 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ちーずなん | 作成日時:2021年1月28日 23時