【イナイレ】フルーツジュース【短編集】

2杯 ページ23

「ｸｼｭﾝｯ! うぅっ」


「ん?なんだ寒いのか?」


「誰かさんを探し回ってたせいでね」


「? ほら、これ使えよ 風邪ひいたら大変だかんな〜」



そう言って差し出された彼のマフラーを礼を言って受け取り、首にまきつける


皮肉を言ったのに気づきもせず、気遣いをしてくれる彼は母親のようだ




「なんかオカンみたいね。さっきは子供みたいだったけど」



「何言ってんだよ 俺はAの彼氏だろ?」




「〜〜?!?!」




彼のサラッと発した爆弾的発言に言葉にならない感情が溢れ、顔が熱く、真っ赤になる





「ふー、美味かった。ん?顔真っ赤にしてどうしたんだよ。熱か?」




「か、帰る!帰るよ!!!」



「お、おおい!待てよA!」




ななななんなんだこの無自覚イケメンは


ほんっとに、鈍感で、優しくて、明るくて…



最っ高に好きだ………


私の作ったクッキーを美味しいと食べる彼の顔を思い出して笑顔になる。


また、作ってあげよっと







「ｸﾞｼｭｯ … ハッ!海が俺を呼んでいるぜ!!!」

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