【イナイレ】フルーツジュース【短編集】

スイカ ページ11

ここは灼熱が降り注ぐ沖縄のとある島
普段は地域の人しかいないような静かなこの場所に東京の人が来たらしい。と、幼馴染で同級生の土方とうちのばあちゃんが話してたのを朝聞いた

私はその東京人を一目見ようと同級生である土方の家に向かった



「ひーじーかーたー!」



「あ、A姉ちゃんだ!」


家からひょこっと顔を出したのは土方の弟だった



「ねえ、土方と東京人は？」



「たぶんサッカーしに行った!」



「えー?!私誘われてないんだけどっ」



どうやら2人はサッカーをしにいったらしい。私は学校でサッカー部のマネージャーをしている。土方とは毎週末サッカーの練習をしているのだが、今回は誘われていない。

そんなに東京人のことを気に入ったのだろうか。


土方の弟にお礼を言い小走りでいつも使っている練習場所に向かう。




しばらく走ると砂浜へ出る。
いつもの練習場所はこの辺りだ。

あたりを見回すとこんな熱い中フードを被っている男が海を眺めていた



「おいA、なにしてんだ?」



突然背後から声をかけられ肩が跳ねる



「!! もー!びっくりしたでしょうが!」


「わりぃわりぃ。それよりどうしたんだよ、そんな汗かいて」


「あんたが東京人とサッカーしに行ったって聞いて、見に来たのよ。」


「シー! あんまりアイツのこと言うなよ?知り合いの刑事さんに頼まれてんだ」


「ふーん?それで、東京人は?」



そう尋ねると土方は「ついてこい」と歩きだした。

向かっているのはたぶんフードの男のいる方向



「豪炎寺。紹介したいヤツがいるんだ」


「豪炎寺?それって…」



__つい先月FFで優勝した雷門イレブンのエースストライカーと同じ名前じゃん

私がそう言おうとした時、男が振り向く




「…よろしく」




目元だけみてもあの豪炎寺にそっくりだ
私はサッカーは見る専、しかも豪炎寺ファンである。

そうか、だからサッカーをしに。
でも今雷門イレブンは宇宙人と戦って…?
いや、たしか彼は最近中継に映っていなかった


頭の中で1人喋っていると少し彼が私の顔を覗き込んだ気がして現実に戻る。


「あ、えっと…Aです。土方とは同じ学校同じ部活の同級生、よろしくお願いしますっ」


「…サッカー部なのか」


「は、はい!!」



どうしよう!あの豪炎寺さんと会話してる!?
木戸川清修のときからファンなんです!なんなら小学生リーグに出てたときから…!


「…ﾌｯ」


「ｳｴｯ??」


「お前…心の声盛れすぎ」




エッ、??

2杯→←チェリー ▽オーダー

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す