69話 ページ20
突然言われた言葉に声が出ない
”別れてください”?
サ「なんで･･･」
「･･･今回、
私は皆さんにたくさんの迷惑をかけた
こんな迷惑な彼女、サボくんは嫌でしょ？」
サ「あれはっ!俺が任務でヘマして怪我したのを
Aが治しただけで、Aは別に何も」
「そんなことない、今回は私の責任
わざわざ不死鳥さんまで
ここに来てもらって申し訳ないよ･･･」
サ「A･･･」
「それに、やっぱり
私じゃあサボくんとは釣り合わない」
自嘲気味に笑いながらそう言う
「私、3人の後輩に嫌がらせを受けてたの。
理由はサボくんと付き合ってたから
サボくんモテモテなんだよ?
ずっと言われてた
”なんであなたなの”って
･･･私じゃ釣り合わないって」
サ「!そんなのそいつらが決めることじゃねぇだろ!!
それに、気づけなかった俺にだって責任がある･･･!!」
申し訳なさそうに話すサボくんに目を細め
”優しいな･･･”
そう思い微笑む私の目が暗くなるのがわかった
私は話を続けた
「･･･その3人はよく”コアラちゃんならお似合い”
そう言ってた･･･
小さい頃から一緒にいるんだもん･･･それは当然･･･
私も思ってた、”コアラちゃんになれたらな”って
だから、コアラに好きな物や食べ物を聞いたりして･･･
コアラちゃんの読んでる雑誌を買って、コアラちゃんの使ってる化粧品を買って･･･
それでも私は認められなかった･･･!!」
サ「っ!!」
この時思い出した
”何があったのかは知らないけど･･･急に聞かれたからね･･･”
”誕生日はまだだし･･･お礼をされるようなことをした覚えもないんだよね･･･”
いきなりコアラのことについて聞いてきたこと
サ「Aってそんなの食ってたか?」
一緒に出かけた時に食べていたご飯
アクセサリーショップでAが見ていたのは
Aからは想像つかないピンクのピン留め
全部、コアラらしいものだった
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作者名：ripple | 作成日時：2020年1月20日 19時
