女王様の側に咲く花は

Sunflower 9 ページ20

作戦会議の結果。とりあえず、ここしばらくはあいつの命令に従うフリをする事になった。



あいつは、完全に私の事を手駒にしてると思い込んでるからな。



妃凪と対決するにあたって、とても強いダメージを与えられるであろう【切り札】。それが私。



いざという時の為に…な。でも、その切り札すらも「完全に」お前の思い通りに動くとは限らないぞ?



命令は聞くけどな?(嫌だけど) さぁて…。あの子は果たしてどんな命令を下してくるのやら。



*
*



休み明け 学校着



鞄を片付けた後、私は早速屋上に呼び出された。はやっ。



「九条さん宛に、別の紙にこの文字を書きなさい。」



そう言って渡されたのは、一枚の紙。それには、無味乾燥なPCの文字が印字されてあった。



【妃凪へ



今までずっと黙ってたけど、私、ずっとキミに劣等感を抱いていたんだ。



人気者のキミに。幼い頃から一緒にいるのに、どうしてこんな差があるんだ?って。



だから私、もうキミの傍にはいたくない。劣等感が益々膨らんでいくだけだから。



じゃあな。 向日葵より】と。


成程?手紙を書いて、靴箱にでも鞄にでも入れろって事か。



このPCで作ったお手本も、手書きだと仙城の文字だとバレてしまうから、PCで作ったんだろうな。



…こいつ、こういう所に関しては頭が回るのな。そう思いながら、私は泣きそうな顔を作って頷いた。



「学校で書くとまずいから、家で書きなさい。…それじゃあね。」



仙城は去っていく。私はその後姿を見て、クスッと笑った。

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