SUPERMAN ３【Ryosuke.Y】

Office１１０ ページ10

美和「有岡課長、今度奢ってくれるの、期待してますね。」









耳元でボソッと呟いて、これ、やっておきますとにこりと笑って、自分のデスクに戻っていった。









それからというもの、後から入ってきた彼女には幾度となく助けられた。









俺のミスを上には伝えず、誰にも言わないでサラっと直してくれる彼女に感謝しつつも、どこか申し訳ないなと思っていた。









だから俺は毎日コーヒーを買って、机に置いておいた。









美和ちゃんにバレないように。









でも、1ヶ月もすると置いているとこを見つかって。









美和「やーっぱり、有岡課長だったんですね。ありがとうございます、毎日。」









有岡「いや……俺さこんくらいしか出来ねーから。いつも、ミスカバーしてもらってほんとごめん。」









美和「有岡課長はミスなんてしてません。有岡課長のサポートをするのが部下である私の役目です。
だから、この間のも私が見落としたのが悪かったんです。ただでさえ、課長は忙しいのに。」









この間、私が奢ってなんて言ったから誤解を招いちゃいましたね、と言っていつものふんわりとした笑顔を浮かべて。









あ、やばい。









俺、落ちちゃったかも。

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