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-Aejeong side-
ジェヒョンの指摘にギクリとしたのは、言うまでもなかった。
SY「…私にも無理に話せとは言わないから、辛い時は言うのよ」
「うん、分かった」
SY「とりあえずジュンミョンには話とくってヨンミンが言ってたから」
シヨンオンニの運転する車で、私はシヨンオンニにさっきから何度も念を押される。私そんなに何も言わなさそうなのかなあ。
SY「私もAの部屋に居候しようか?」
「オンニ、彼氏は?」
SY「……別れた」
「え、いつ!」
SY「つい最近よ、さあこの話は終わり〜ということで私はしばらく居候するから」
「…ご飯作ってくれる?」
SY「居候の身だからね」
よっしゃ。思わずガッツポーズをする。それだけ、オンニのご飯は本当に美味しい。みんなが太鼓判を押すくらい。
SY「ご飯食べる元気があるのは良かったわ」
「眠れないだけだから、食欲はあるよ」
私のカバンに入った、大量の睡眠薬と精神安定剤はさっき病院でもらったもの。私は、ある日から眠れなくなってしまった。全く眠れない訳じゃないけど、少ししたらすぐに目が覚めてしまう。
その原因は、明らかで。
それは、活動の真っ最中だった。
「日本人のくせにEXOとイチャイチャして」
トイレの中で聞いたその言葉。その日本人が私だと理解するのは容易かった。まだ日本人のくせになんて言う人がいるのか、と呆れる中にも、昔を思い出してチクリと胸が痛む自分もいた。
彼女たちが出ていくまで私は、なかなか出られなかった。
BH「遅かったな?」
「ニヤニヤしないで。ベッキョンの考えてるような事じゃないから。この衣装着るの大変なの。それにデリカシー!」
BH「俺なんも言ってないのに」
外で待っていたベッキョンには聞こえてなかったみたいだ。優しいベッキョンの事だから、突っかからないとも言いきれない。
その時はいつも通り、努めて明るくするようにした。どんどん胸が痛んで、不安になっていくのが分かった。
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空歌(プロフ) - 74のお話、お兄ちゃんの生まれ年が1883年になってます〜 (2018年7月19日 23時) (レス) id: 88f7d7e50e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆーりんご | 作成日時:2018年5月15日 16時