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三日月「あなや…主は俺などいらんかったのか？」
よよよ、と泣きながら三日月は私の背中に張り付いた。
『三日月、離れてちょうだい。手入れ中よ。』
三日月「もういいだろう？充分直った。」
『三日月、…怒るわよ。』
三日月「あなや…。」
背中から離れたが、くいくいと服を引っ張られたり髪の毛を弄られたりした。
長谷部「主の邪魔をするな三日月。」
三日月「なんだ長谷部？嫉妬か？」
長谷部「なっ…！そんなんじゃない！俺はただ…！！」
三日月「男の嫉妬は見苦しいなあ。そう思わんか、主？」
『……はあ。』
ついため息が出てしまったが許してほしい。それに長谷部が私のためを思って行動したのはわかっている。それを三日月がおちょくっただけ。齢千歳の男が歳下を苛めるのはやめてほしい。
そう思っていると、目の前の三日月宗近様がくすりと笑った。
「仲がいいな。」
『お見苦しいところをお見せしました。』
「良い良い。…其方の俺は美しいな、俺とは大違いだ。俺も女を斬るまではあの様に見目麗しかったのだが……今ではこの有様だ。」
『そんな事ありませんよ。』
遮って、言葉を発した。
『現世ではブラッドムーンという赤い月があるようです。そのブラッドムーンは昔から不吉、災害の予兆等と呼ばれる言い伝えがあります。』
「不吉…災害の予兆、か。ははは、まさしく俺の眼のようだな。」
『しかし、』
そこで言葉を区切った。
『中にはストロベリームーンと呼ばれる同じく赤い月もございます。こちらは「恋を叶えてくれる月」という異名がございます。恋愛に幸運をもたらすものとして考えられてきました。
三日月宗近様、確かにあなたは鬼と成ってしまいました。しかしその根本は変わりなく「天下五剣 三日月宗近」です。私は、あなたがどんな姿に成ろうとも美しいと胸を張って言えますよ。』
「………そうか…俺は、美しいか。」
ひらりひらりと、赤く染まった花弁が舞った。
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狐ねぇ - とっても素敵な作品です！何度も読み返してしまいます♪無理をなさらない程度に更新していただきたいです！楽しみに待っていますね♪ (2021年7月31日 16時) (
レス) id: 7b7b6482b0 (このIDを非表示/違反報告)
のん - とてもいい作品ですね！見入っちゃいました！更新楽しみに待ってます頑張ってください(*´ω`*) (2020年5月20日 14時) (レス) id: cc61122175 (このIDを非表示/違反報告)
ゆー - 更新楽しみにしてます。頑張ってください (2020年2月4日 22時) (レス) id: d5a0d81ae4 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきな(プロフ) - ( ´∀｀ )b (2020年1月6日 16時) (レス) id: e7791cc44f (このIDを非表示/違反報告)
@ - めっちゃっっ面白いです！でも、早く続きが読みたいです (2019年4月1日 15時) (レス) id: 2da2df1e9e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：はる
| 作成日時：2019年3月9日 12時
