検索窓
今日:11 hit、昨日:1 hit、合計:139,879 hit

時の流れ 漆拾 ページ20

遡ること最終選別五日前。




「囲炉裏ちゃん!大丈夫?何か忘れてない?水筒?手拭い?持った!?大丈夫!?」




慌ただしく言う甘露寺さん。



甘露寺さんに借りた日輪刀も持ったし、母の守袋も持ったし、伊黒さんに貰った藤の花の簪も。



「大丈夫です。忘れ物は有りません。甘露寺さん。行ってきます」




振り返り、甘露寺さんと面と向かって話した。

暫く会えないとか甘露寺さん不足で死ぬかもしれない。

すると、甘露寺さんは、一瞬真顔になって、また笑顔に戻った。



口角をあげ、瞳を細めて言った。







「囲炉裏ちゃん。立派に成長したね」




 
と涙を流した甘露寺さん。






「な、泣かないでくださいよ!なんか別れみたいな雰囲気!寂しくなりますから!」






私だって泣きたい。

だって愛しの甘露寺さんに一週間以上会えないだなんて!

悪夢だ!虐待だ!うわあああああああああやだああああああああ(強制終了









「あ、これ。おにぎり!囲炉裏ちゃんの為につくったんだ!お腹すいたら食べてね。沢山つくったから!」





と、沢山の握り飯の入った包みを受け取る。







「必ず生きて帰ってきてね!」





と言った甘露寺さん。



握り飯の包みを一度見て甘露寺さんの目を見た。






「甘露寺さん」








戸に手をかけた。



そして振り向き言った。









「貴女が育てた弟子は、そこまで柔くはないですよ」









そして戸を開けて最終選別の会場へ足を運んだ。








(囲炉裏ちゃんカッコイイ!きゅん!)






そして問題が起こった夜の道中。






「かんろっじさんの〜お〜にっぎり〜お〜にっぎり〜」






歌っていた私に鬼がきた。




刀を抜いて頸を斬る前







「美味しそうな握り飯だなぁ」








といい、握り飯の包みまで飲み込んだ鬼。


そこから私は怒りの頂点に達して鬼を細かく刻み込んだ。それはもう、ぎっちょんぎっちょんに。

だが私の怒りは納まらず、最終選別に来てしまったというわけだ。


ちゃんちゃん。

時の流れ 漆拾壱→←時の流れ 陸拾捌



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (159 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
378人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

ぬき - 続きみたすぎる (2021年12月28日 10時) (レス) @page38 id: e09826d341 (このIDを非表示/違反報告)
いちごぱふぇ - 好きです。あーすごくいいところで!続きが気になります!応援しています、頑張ってください!!!!!!!! (2020年7月19日 3時) (レス) id: e2dd6d7f46 (このIDを非表示/違反報告)
時桜ミク - すごい面白かったです。続き楽しみにしてます。これからも頑張ってください。 (2020年1月29日 22時) (レス) id: 70727446e8 (このIDを非表示/違反報告)
涙-るい-(プロフ) - さろぺさん» 有難うございます!了解です!待ちますね! (2020年1月27日 4時) (レス) id: 5fa6124f9a (このIDを非表示/違反報告)
さろぺ(プロフ) - 涙-るい-さん» お願いします!でも夢主ちゃんの見た目を少し変えようと思いまして。それまで待っていただけますか? (2020年1月25日 11時) (レス) id: 84dcb5da09 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:さろぺ x他1人 | 作者ホームページ:なっしんぐ  
作成日時:2019年8月27日 23時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。