時の流れ 伍 ページ6
多分だけど気を失ってしまって、目が覚めると知らない家。
こんな体験したことありますか?
「お目覚めになりましたか」
「え……」
私の布団の横でふふっと微笑む綺麗な女性。甘露寺さんではない……。
え?
「お嬢さん。半日寝ていたんですよ」
「半日も……ですか」
と私が静かに驚いていると、女性の持っている湯呑みに視線を移した。何やら、黒い液体が入っていた。
「あのー………これは?」
「体の疲れをとる薬です」
と差し出された湯呑みを受け取り、考える。
何この薬の色。人が胃に入れるものじゃないよ。あ、でも良薬は口に苦しともいうから、いやいやいやでもあの薬の色は異常だって!でも人が苦労して作ったものを無碍にしちゃ駄目だし………。
飲んでみよう。うん。
と思いっきり湯呑みを口につけてががっと飲み込む。
勢い良く飲んだから苦いのは一瞬……のはず。
「あら、そんなに勢い良く飲んでも早く治りませんよ。湯呑み頂きますね」
「あ、ありがとうございます」
と言って女性は湯呑みを私の手から取った。
そして女性は綺麗に笑って言った。
「申し遅れましたね。私の名前は胡蝶しのぶです」
「あ、時季囲炉裏です」
反射的に自己紹介すると、胡蝶さんは驚いたような顔をした。
「では時透さんの親戚関係にあたる方でしょうか」
「ええ、有一郎と無一郎は、母の兄の子供です」
「はて。無一郎さんは知ってますが、有一郎というお方は…?」
「無一郎の双子の兄ですよ」
「でも時透さんは一人っ子だと仰っていました」
「え……?嘘ですよ。昨日あの二人に町で会いましたよ!?」
「いえ、時透さん、昨日から浅草へ任務に行ってますよ」
「え?」
何を言ってるのか全然わかんなかった。
269人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「鬼滅の刃」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
戸瀬 湊(プロフ) - さろぺさん» URLってどうすれば貼れるんでしょうか… (2019年11月30日 19時) (レス) id: c291d7c22c (このIDを非表示/違反報告)
さろぺ(プロフ) - 私のボードにURLを貼っていただけますか? (2019年11月30日 19時) (レス) id: 84dcb5da09 (このIDを非表示/違反報告)
戸瀬 湊(プロフ) - さろぺさん» 描いたものってどうすればいいですか? (2019年11月30日 17時) (レス) id: c291d7c22c (このIDを非表示/違反報告)
さろぺ(プロフ) - 戸瀬 湊さん» 大歓迎です! (2019年11月25日 22時) (レス) id: 84dcb5da09 (このIDを非表示/違反報告)
戸瀬 湊(プロフ) - お一人いて言いづらいですが…自分もイメ画描いていいですか…? (2019年11月25日 17時) (レス) id: c291d7c22c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ