標的1224＊7月‐4 ページ5
《リボーンside》
微かな気配にも目は覚める。
Aが起きたようでオレも目が覚めた。
そしてまた寝ようとした時、詰まったような呼吸が聞こえ、Aを見た。
暗闇でも視界は利く。殺し屋ってのは暗闇に慣れていて当然だからな。
暗闇に見えたのは、目元を覆っているAの姿。
それを見て、さっきの呼吸は泣いている時のものと同じだとふと思った。
「夢を見た」それがどんなものなのか、Aが言わない限り聞きはしない。
貴「ねぇ、リボーン。」
リ「何だ？」
オレはAの隣に寝転び、天井を見上げたまま答える。
Aも同じようにオレを見てはいない。
貴「忘れたいけど忘れられなくて………。でも忘れたくない思い出ってある？」
リ「ややこしい思い出だな。」
オレの言葉に「そうだね」とAが笑う。
忘れたい。でも忘れたくない。忘れらない。
そんな思い出か……。
リ「あるぞ。」
Aの言葉に頭に浮かんだ、記憶。
忌々しい呪いの記憶。
集められた7人の中にいた、あの女の姿。
運命を知っていてもそれを受け入れ、笑っていた女。
アイツの言葉だけは、オレは信じていた。
貴「忘れたい……？」
Aが、どこか頼りない声音でそう言った。
リ「忘れるってのは、そうして心に想うこともなくなることだ。オレは忘れねーぞ。忘れたくとも、そこあったモノをオレは忘れねぇ。」
忘れてしまえば感じることもなくなる。想うこともなくなる。
覚えているから想うことある。
それさえも全て、忘れる覚悟はあるのか……？
貴「そ…れは………やだ…な………。だって……ずっと…」
それ以上言葉は紡がれることはなく、Aは瞼を落とした。
少しすれば聞こえる規則正しい寝息。
寝たか……。
Aが忘れたい気持ちと忘れたくない気持ちを抱く、そんな夢ってのはどんなものだろうな。
標的1225＊7月‐4→←標的1223＊7月‐4；夢の中と現実と
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桜(プロフ) - 謙也LOVEさん» ありがとうございます！ 一度は書いてみたい話でした。子供らしさいっぱいで、でも夢主らしくありたいと思ってました。きっと夢主いつでもXANXUSが好きだと思いますｗ (2019年12月31日 17時) (
レス) id: f38863f7c8 (このIDを非表示/違反報告)
謙也LOVE - この海水浴の話面白いですランボの10年バズーカにあたり幼児化してしまった主人公でもベル達と仲良くなりXANXUSくんに至っては抱っこ拒否られ落ち込むけど主人公的にXANXUSくんがかっこいいから恥ずかしかったのでしょうね (2019年12月31日 17時) (レス) id: 53026d57c3 (このIDを非表示/違反報告)
桜(プロフ) - 楪さん» ありがとうございます！ ここまでをそんなにも楽しんでいただけて嬉しい限りです！ えへへ……最高だなんて嬉しいですっ。応援ありがとうございます。これからもよろしくお願いします！ (2019年3月20日 18時) (レス) id: f38863f7c8 (このIDを非表示/違反報告)
楪 - シリーズの最初からここまで、一気に読ませて頂きました！ 風邪で寝込んでいたにも関わらず、続きが気になって読み進めてしまいました（苦笑）原作もオリジナルの話もすべて最高でした！ これからも応援してますね (2019年3月19日 20時) (レス) id: 46c02ccb1e (このIDを非表示/違反報告)
桜(プロフ) - 乱さん» ありがとうございます！ (2019年3月8日 18時) (レス) id: f38863f7c8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：桜
| 作成日時：2019年3月7日 18時
