才能はある。やる気はない。【HQ】

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『尾長』

尾長「っ！はい！」

尾長が休憩してるところを狙って話しかける。

『朝はごめん。』

尾長「え、あっ！大丈夫ッスよ！気にしてないっす！」

『そっか。ありがとう』

優しく笑って雪絵先輩に言われたノルマを少しずつこなしていく。ビブスの整理、スコアの付け方の書いてある本を読む、倉庫の定期的整理。
正直に言おう。辛い。
いや別にいいんだけどもね、自分が入りたいから入ったんだs……

あれ？私自分から志願してこれ始めたっけ？

…まぁいいか

『………ノルマは一応今終わりました…』

ぐったりとした私を見てふふっと笑った雪絵先輩は絵になる。普通に顔面がいいな??なんだこの格差社会

白福「お〜おつかれ〜!もう練習終わったからみんなと一緒にモップかけしよ〜」

…え？まじ？

『え、あ、京治君…自主練は…』

赤葦「？ 今日は木兎さんが満足してるっぽいので無いと思うけど」

『あ、そっか。うん。無いか。うん。ごめん』

赤葦「え？いやいいけど…」

あ、なんだろう。病んでる訳じゃないんだけど。そりゃあ無い日だってあるし。私も断ってる日あるし。

『？』

なんだろ、このモヤモヤ

赤葦「？送るよ。待っててね」

『ああ、うん』

????

赤葦「…部活終わってからぼーっとしてるけど、悩み事？」

『うん、なんか、自主練が無いってことに急に無力感感じてて』

赤葦「いや、自主練断った時あったよね？」

『そう、日常だと思ったから楽しみにしてたんだけど、でもそりゃ、無い日もあるよね。でも凄い、何かが足りない気がして』

赤葦「そう、ちなみに今日はどんなこと教えてもらったの？」

さらっと京治君に道路側入れ替えられてた。くっそイケメンめ

『んーと、ビブスの整理、スコアの付け方、モップがけ、』

赤葦「成程。そういや、今日はボール触ってないね」

そこでもやもやがぱっと晴れる。
そうじゃん。私今日バレーやってないじゃん

『私、バレーをする事が当たり前になってたわ…そりゃ何か足りないと思うよ…』

赤葦「??」

『ああほら、筋トレ始めると、日常みたいになってくって聞くじゃん？あれみたいな感じ』

赤葦「んーまぁ、理解はできた」

『多分それだよ。私、京治君とバレーやる事を日常の1部だと思ってたんだ!!!あー!!!納得!!!ありがとう!!また明日!!』

大きく手を振って家に入る。めっちゃスッキリした。明日も頑張ろ

赤葦「…え？なんだったの今の…」

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