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「逃げんなよ、今度は」
「…うるさい」
「めんどくせえなあ、お前ら2人とも」
マジで北斗がウジウジしてんのもお前が元気ないのもダルいから早くくっつけな、と樹が笑って私の背中を叩くのに「いった！」と睨みつければまた笑われた。
「北斗に位置情報送ったから」
「…そうなんだ」
「逃げんなよ、帰んなよ」
多分北斗、お前が来るまで一生待ち始めるから、あいつはそういうやつ、と背中を向ける樹にありがと、と小さい声で呟く。
「どういたしまして！！！Aちゃーん！！」
「うっざ！」
じゃあなー、と今度こそ帰ってしまったのを確認してまた小さくため息をついた。北斗くんいつ来んのかな、どこいるのかな、もう家だよな、わざわざあんな酷い態度取ってたやつに会いたいわけないのに、待ってしまうのは私もまだ期待してるんだろう。
でも会って何を言えばいい？いやまず謝ってそれで、伝えればいいんだけど、心の準備というか、その。…一回練習しよう、誰もいないし。
「す、すき、北斗くんのことが、すきです」
よし、案外声も震えずに言えたと思う、これでなんとかなるかな、と唇を噛み締めて後ろをおもむろに振り返れば気づいたらできていた陰に口の端が引き攣る。いや待ってよ、速すぎる、さっき電話してたばっかじゃん。
おそるおそる顔を上げればパーカー姿の北斗くんが立っていて足元はサンダルで、メガネはかけているし絶対に部屋着だ。樹と電話始めた時から歩いてたでしょ、北斗くん絶対。
「…ひ、久しぶり」
「好きなの、俺のこと」
「え」
さっき好きって聞こえたよ、と全く私の謝罪をまずはするという計画は崩れて北斗くんの顔を黙って見つめるしかできなくなった。いや待ってよ、まだちょっと心の準備欲しいんだって、さっきの練習1回しかしてないじゃん。
「さっき電話で言ってたの、嘘？」
「違う！」
その言葉への否定はものすごい速さで飛び出して「あ、いや！」と少し口をつぐんだ、いや好きなんだけど、嘘なんて、ひとつもない。だから伝えるって決めたのに、そう思って息を吸えば「最初はマジで嫌いだった」と急な言葉に「え」と言葉を失った。ねえ今告白しようとしたのに。
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七瀬(プロフ) - 朱音さん» ありがとうございます！ヒロインごと好きになって頂けて嬉しい限りです！かなり話数もあるのに最後までお付き合い頂いて本当に嬉しいです…！他のお話も時間がある際にでも宜しければご覧ください。コメントありがとうございました！ (2023年2月7日 20時) (
レス) id: 652635b4cf (このIDを非表示/違反報告)
朱音(プロフ) - 大好きです！愛されるべきヒロインな夢主と、図書委員の北斗くんが良すぎて一気に読み切ってしまいました、ピュアピュアな夢主と拗れてる北斗くんをナイスアシストしすぎた樹に助演男優賞をあげたいです。他の世界観も読みたくて、他の物語も楽しく拝見させて頂きます！ (2023年2月6日 1時) (レス) @page49 id: 5dbaf83bc8 (このIDを非表示/違反報告)
七瀬(プロフ) - そぼろPさん» 最後までお読み頂きありがとうございました！お楽しみ頂けて嬉しい限りです！ありがとうございます！最後までお楽しみ頂けていたら幸いです。次回作もお楽しみ頂けましたらありがたいです！ (2023年1月2日 22時) (レス) id: 652635b4cf (このIDを非表示/違反報告)
七瀬(プロフ) - akikumaさん» 最後までお読み頂きありがとうございました！最高のお言葉頂けて嬉しい限りです、、！次回作までありがとうございます！よろしければお楽しみ頂けましたら幸いです！ (2023年1月2日 22時) (レス) id: 652635b4cf (このIDを非表示/違反報告)
そぼろP(プロフ) - 完結おめでとうございます！とても楽しく拝見させていただいていました。終わり方もとてもすごく好きで、全てが好きな作品でした。次回作も楽しく読ませて頂いてます！ (2023年1月1日 20時) (レス) @page46 id: cdebdf4adb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：七瀬
| 作成日時：2022年12月4日 22時
