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日が沈み、月が顔を覗かせた。溜まっていた書類仕事を全て終えた僕は、軽く伸びをしてから立ち上がる。休日のAはモンド城に遊びに行っていると聞いたけれど、そろそろ帰ってくるだろうか。あまり暗くなると心配だ。
窓の外を見ると、屋敷に向かって歩いてくる誰かの姿が見えた。それはAと、そして彼女の肩を借りて歩くウェンティ。僕は椅子にかけていたコートを羽織って慌てて外へ出た。
「 A！ 」
「 ディルック、ただいま 」
「 その酔っ払いはどうしたんだ 」
「 いつもより飲みすぎたみたい。悩んだけど、とりあえず連れてきた 」
だらりと頭が垂れ下がっているが、眠っているのだろうか。何だっていいが早くAから離れてほしい。
「 私の部屋に連れていく。ほら、ウェンティ、行くよ 」
「 だ、ダメだ！ それは許可 出来ない 」
「 ん？ けどウェンティをこのまま置いておくことは出来ない 」
本当に彼女には警戒心というものがないんだな！ いくらウェンティが神だとしても、彼は男だ。信用しすぎるのも良くないということをどうしたら分かってくれるのだろうか。
頭を抱えて悩んでいると、突如ウェンティがムクリと顔を上げた。真っ直ぐに僕のことを射抜く瞳は、アルコールなどとっくに抜けているように見える。
「 ボク、今日はディルックとお話したいなあ〜？ 」
「 は？ 」
しかし何故かウェンティは酔っているフリをして僕に駆け寄ってくる。どこからどうみても素面だ。酒を飲んだことには違いないのだろうが、顔の赤みは引いている。
「 そう？ じゃあディルック、ウェンティを頼んでもいいかな 」
「 どうして僕が 」
「 いいじゃんいいじゃん！ ボク、ディルックと話したいと思ってたんだよね！ 」
ほらほら、早く部屋に案内してよ。とウェンティは僕の背中をグイグイと押して屋敷の中に足を踏み入れる。もう抵抗するのは諦めた。彼は意味もなくこんな真似をしないから、本当に僕に話したいことがあるのだろう。
その内容は、凡そ見当はつくけれどね。
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しゅた - 本当に面白いです！！きゅんきゅんして見てます！！！更新頑張ってください！ (2023年2月13日 12時) (
レス) id: 7bb104c929 (このIDを非表示/違反報告)
りり(プロフ) - 楓さん» うわあ！お返事遅くなりました！ありがとうございます！！その辺も書いてきますよ〜✍🏻 (2022年12月29日 19時) (レス) @page38 id: adb855f002 (このIDを非表示/違反報告)
楓(プロフ) - ダァッ！！！！続きが気になります、、、主ちゃん一体何者なんだ、、 (2022年12月11日 13時) (レス) @page45 id: 4c22f265eb (このIDを非表示/違反報告)
りり(プロフ) - ふわなさん» こんにちは！コメントありがとうございます。そう言っていただけて嬉しいです。しばらく毎日更新ですので良かったらまた覗きに来てください。 (2022年11月22日 18時) (レス) id: adb855f002 (このIDを非表示/違反報告)
ふわな - コメント失礼します！お話がとっても素敵で読むのが止まりませんでした！これからも更新頑張ってください！応援してます！ (2022年11月22日 13時) (レス) @page14 id: 71a4ce2144 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りり | 作成日時：2022年11月21日 3時
