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「 分からせる？ まさかあの時も、僕がそのために君に触れたと思っているのか 」
「 ん？ 私に警戒心がなかったからそれを分からせるためにキスをした。違うの？ 」
少し冷静になったのか、離れたディルックは額に手を当ててそれはもう大きなため息をついた。待って、私はそんなに呆れられるようなことを言った覚えはない。
ディルックは私の手を取ると、今度は私の歩幅に合わせて歩き始めた。
「 はあ… 」
「 ディルック、ごめん。また怒らせたかな 」
「 いや……君は……悪くないよ… 」
そんなあからさまに落ち込まれてはやっぱり私が何かしてしまったんではないかと思う。けれど彼は握った手に力を込めて前を向いているので、それ以上 追求はしなかった。
「 ん……？ あれ。ディルック、璃月での仕事は？ 」
ふと思ったが、確か彼は今日 璃月での仕事があったはずだ。だからバーバラの公演には行けないと話していた。
「 …すぐに終わらせてきたよ。君が、バーバラの公演を見に行きたいと話していたから 」
「 え！ じゃあどうして来てくれなかったの？ ガイアにリサ、ジン、アンバー。皆で見ていたのに 」
彼が何時頃モンド城に到着したのかは分からないが、涼しい顔をして入口で私のことを待っていたのだから、きっと歌を聴く時間はあったはずだ。聖堂前広場まで来てくれたら一緒に聴けたのに。
「 ガイアか… 」
「 分かった。ディルックはガイアのことがあまり好きじゃないんだ。だから来なかったんだ 」
「 そういう訳ではないよ。見に行っても良かったが、その時はバーバラの公演を豪炎に変えてしまっていただろう 」
い、一体 何をどうしたらそうなるんだ。けどバーバラの公演を大火災にされても困るので、あの時のディルックは外で待っていてもらって良かったのかもしれない。
私は繋がれた手に視線を向けて、次にディルックを見上げた。
「 けど、次に何かする時はディルックも一緒がいい。なるべく隣にいたいんだ 」
「 きっ、君という子は、本当に……！ 」
「 ん？ 」
ディルックは片手で顔を隠してしまった。彼はよくこうやって顔を隠すけれど、一体どんな意味があるのだろう。そっと手を伸ばしたけれど、「 見るな 」と顔を背けられてしまった。
……気になる。
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しゅた - 本当に面白いです！！きゅんきゅんして見てます！！！更新頑張ってください！ (2023年2月13日 12時) (
レス) id: 7bb104c929 (このIDを非表示/違反報告)
りり(プロフ) - 楓さん» うわあ！お返事遅くなりました！ありがとうございます！！その辺も書いてきますよ〜✍🏻 (2022年12月29日 19時) (レス) @page38 id: adb855f002 (このIDを非表示/違反報告)
楓(プロフ) - ダァッ！！！！続きが気になります、、、主ちゃん一体何者なんだ、、 (2022年12月11日 13時) (レス) @page45 id: 4c22f265eb (このIDを非表示/違反報告)
りり(プロフ) - ふわなさん» こんにちは！コメントありがとうございます。そう言っていただけて嬉しいです。しばらく毎日更新ですので良かったらまた覗きに来てください。 (2022年11月22日 18時) (レス) id: adb855f002 (このIDを非表示/違反報告)
ふわな - コメント失礼します！お話がとっても素敵で読むのが止まりませんでした！これからも更新頑張ってください！応援してます！ (2022年11月22日 13時) (レス) @page14 id: 71a4ce2144 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りり | 作成日時：2022年11月21日 3時
