Existence11 ページ11
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肺が苦しい。足が絡まりそうになる。
思ったより体が
整の目的地は通りを大きく外れた路地裏。そこは裏社会の人間が蔓延っている世界だ。
抗争も頻繁に起きている危険地帯。如何してあの子がこんな場所に居るのだろう。幸せな家庭で普通の人生を歩んでいる筈なのに。
息を整えるのとあの子を探すために足を止めた整の耳に物騒な声が飛び込んできた。
｢餓鬼が！ 殺してやる！｣
視線をやると男と少年。少年の口端には血が滲み、顔は泥で汚れていた。
間違いない＿＿＿＿心臓が高鳴る。
｢殺せるもんなら、殺してみなよ｣
にやりと笑い、男を挑発する少年。
男が少年の額に銃口を当てた。そのまま引き金が引かれたら＿＿＿＿
｢君が探しているのはコレかな？｣
小分け袋をヒラヒラと見せると男の注意は整へと向いた。中身は無論、空っぽだ。注意が向いている内に、この隙に逃げてくれ。
男が口を開いた。漏れたのは言葉ではなく、悲鳴。ガシャンと音を立て銃が落ちた。
笑みを浮かべる少年の瞳は青色に輝いている。
｢そのまま壊れちゃえ｣
男は呻き声をあげる。少年は楽しそうにケラケラと笑う。無垢で残酷な子供の笑い声が鼓膜を刺激した。
整は静かに少年に歩み寄った。足元に転がる男は声を出す気力も無くなったのか、ぐったりとして動かない。
｢余計なことしてくれたね｣
少年はよいしょ、と云って立ち上がる。珍しい灰色の瞳が不服そうに整を捉えた。
｢此奴は俺に
少年は男の背中をぐりぐりと踏みつける。男の呻き声に恍惚の表情を浮かべた。
｢もういい。その人に抵抗する気力は無いよ｣
少年の腕を掴めば、鬱陶しそうに振り払われる。キッと怒りを顕にした目で整を睨みつけた。
｢あんたには関係ない！｣
｢寛｣
少年の目が見開かれる。何故見ず知らずの人が自分の名前を知っている＿＿＿＿？
｢君のことは何でも知ってるよ。素性も力も……
驚きと恐れが入り交じった震え声で少年は｢あんたは…｣と呟いた。灰色の瞳が揺れる。
｢この辺は危ないから、気をつけて｣
そんな在り来りな言葉を残して、来た道を引き返す。
ごめんな、と心の中で何度も謝罪しながら____
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一言日記
髪伸びてきたな、自分で切ろうかな。
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歌恋 - 続きが楽しみです！お話が自分の性癖にドストライクでした… (12月31日 20時) (
レス) @page13 id: 48a7de9cc2 (このIDを非表示/違反報告)
Ashar(プロフ) - 姫歌さん» 姫ちゃんお久しぶりです！ ありがとう！ 色々落ち着いたからまた細々更新していきます〜！ (2019年8月14日 17時) (レス) id: 1b24626048 (このIDを非表示/違反報告)
姫歌(プロフ) - おひさしぶりです。相変わらず最高でした! (2019年8月3日 18時) (レス) id: d8a4d97043 (このIDを非表示/違反報告)
Ashar(プロフ) - 小太刀さん» わぁい！ ありがとうございます！！ (2019年6月2日 17時) (レス) id: 1b24626048 (このIDを非表示/違反報告)
小太刀 - え、かっこいい好き (2019年6月2日 14時) (レス) id: 5299f2ee2b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Ashar | 作成日時：2019年6月2日 0時
