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「高校生になった時には昔の明るい性格にはもう戻ることは出来なかった

むしろ感情というものが私には欠如していた気がした。



『…嫌な記憶とかも覚えていないの?』


「嫌っていう感情すらもなくなっちゃったんだよね…」



そのせいか周囲からは気味悪がられたりしてクラスメイトと上手く馴染んでいけなかった。



そのせいか唯一の兄と話しても嬉しい、とか思えなくて上手く打ち解けないままだった。



もう、迷惑だけはかけないようにって思うとやっぱり死ぬ事は出来なくて、だけど生きるのも辛くて…






「だ、から__…」


言葉に詰まるので私は彼女に話すことを止めようとした。



『…もう、話さなくて…いいよ…』



「ごめんっ…ごめんね…」



彼女の声は段々とか細くなり消えそうだった。


声を振り絞り

「だから神様に…お願いしたの…っ…。私には幸せになることは出来ないから…せめて、私の人生で、誰か幸せになれるなら…変わって欲しいって……そう言った!」



『Aちゃん……』



「…私ね、貴方が幸せになってほしいの。…きっと、私と同じ思いを考えているはずなんだよね。”幸せ“を探してるはずなの」


『…幸せ…?』


彼女に聞こうとしたが、彼女の姿は見えなくなっていっているような気がして尋ねてみる。




『…!…ねぇ、なんかさっきより白くなっていない?』



「…!……そんな…」


霞んでいてさっきまで見えていた自分自身の姿すら見えなくなってきてしまっている。


「…うそっ、…もうすぐ解けちゃうのね…」

まだ言い足りないのに…言えていないことあるの……



解ける?どういうことなんだろう…?




「ねえ、私の事忘れないでね…っ」


姿は見えないのになぜかふわっと抱きしめる感覚を感じる。

鼻声で高くなっているのが伝わってきた。



『…忘れないよ…日記のことも』


「…ううん、日記はもういいの。…だって幼馴染と無事に会えたんでしょ…?」



『どうして、それを!?』


「ふふ、それは秘密ね…っ」



見守ってくれていることなのかと思っていいのだろうか。

本来の彼女の性格はきっと、こんな風に優しくて素敵な人なんだ。




「貴方が幸せになってくれれば私も幸せだから…」


『…Aちゃん、ありがとう。私、あなたの想いも忘れないよ。幸せになるから』


見えないけど私は手を振った。



「ふふ、…ありがとうA…」






その声を最後に私の記憶は途切れてしまった。

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くらげ(プロフ) - 星さん» 星さん、ありがとうございます🥲︎♡楽しんでいただけて嬉しいです☺️これからも引き続きよろしくお願いします (1月5日 17時) (レス) id: a9ba311e8f (このIDを非表示/違反報告)
- 小説めちゃくちゃ面白くて大好きです!続きがとても気になります!更新楽しみにしています! (1月4日 5時) (レス) id: 5b6bab53ae (このIDを非表示/違反報告)
くらげ(プロフ) - ばなな。 さん» ありがとうございます🥲‎楽しんでいただけて嬉しいです。のんびり更新させて頂きます (1月3日 17時) (レス) id: a9ba311e8f (このIDを非表示/違反報告)
ばなな。  - とっても面白かったです!続き楽しみにしてます!☺️ (2023年4月8日 0時) (レス) @page34 id: d6be0d4c84 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:くらげ | 作成日時:2023年3月22日 8時

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