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『それでさ、影山くんが上げたのを日向くんがバシュッて！凄かったなぁ。』
『もちろんちゃんと月島も見てたよ！あんな早いの素手で止めて痛くないの？』
カツン、カツンと松葉杖をつく音がやけに耳に入ってきた。
痛々しい右足が、嫌でも目に入ってた。
『うわ〜視界良好だ〜！』
それが嫌で.彼女が傷ついてるのを間近で見るのが嫌で半強制的に彼女を背負ってる。最初は恥ずかしがってたクセにやけにノリノリだし。
『…あのさ』
「なに」
『足のこと、何も聞かないの？』
「言ってくれるなら聞きたいケド。」
暫くの沈黙、ゆっくりと言葉を紡ぐ。
『靭帯が、ちょっとダメになったんだって。全治約1ヶ月って言われた。』
声が、震えているのがわかった。
『…私、来週の試合に出るの。』
ぽた、って首元に何かが落ちた。
『練習、頑張ったのになぁ、出たかったのになぁ…っ、』
ねぇ、今君はどんな顔をしてるの。
見たい、けど、見たくない。
僕、君の泣いてるとこなんて見たくないんだよ。
『なんで私なんだろう。もう嫌だなぁ…、』
僕の襟元を掴んでいた手に力が込められる。
僕も思うよ。なんであいつじゃなくて君がこんな目に合ったんだろうって。
「…見に行くから。」
『え？』
「足治して、試合出るんデショ？来週じゃなくても、来月も、来年だって。」
『…うん、』
「見に行くから。諦めたら許さないから。」
あぁ、もっと気の利いた事言えるデショ
なに上から目線なこと言ってるんだろ。
『…ありがと、蛍。』
凄く小さな声で、いや、僕の聞き間違いかもしれない。
それでもいいや。
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翼。 - とても好きな、素敵な内容です…！！更新頑張ってください！全裸待機してます！ (2020年2月24日 9時) (
レス) id: 6071deca71 (このIDを非表示/違反報告)
名無しマン(プロフ) - まりさん» ありがとうございます…！！心折れかけてましたが必ず完結させます！最後までご覧いただけましたら幸いです。 (2020年2月10日 9時) (レス) id: 86465e48b5 (このIDを非表示/違反報告)
まり - めっちゃめちゃ面白いです！更新頑張って下さい！ (2020年2月10日 1時) (レス) id: e95d173cf7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：たるとたたん | 作成日時：2020年2月9日 1時
