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黒ずくめの不審者 (3) ページ32

煙幕を張っている間、俺は逃げも隠れもしなかった。
通常より煙の量を多くしているから、晴れるまでに準備は間に合う。


相手は自分より大柄な男複数人、それも頭の働きそうな奴らばかりだ。


見逃してくれるかとも思ったが、ああ言うタイプは絶対に執着心が強い。



体術では敵わない。
接近戦も、勝機は見込めないだろう。


ならば、こちらが主導権を握れる様な武器で太刀打ちを。
即死性の高い、長い得物を。


爺さんの形見を。











諸泉「げほっ、ごほっ…………組頭!」




雑渡「……いやぁ、これは参った」


不審者の首元に、猟銃の銃口を突きつける。

組頭と呼ばれていたし、頭領とみて良いだろう。




少し荒くなった呼吸を、無理やり押さえつけた。

勝てるとは思っていないが、誘いに乗って逃げさせてくれるかもしれない。



相手の顔を見た。




全然参った様に見えない。
そりゃそうか。


観念して猟銃を下ろし、話しかける。


A「武器を向けたのは悪かったが、見逃してはくれないか。
  いきなり追いかけられて、驚いたんだ」


雑渡「へぇ……嘘だろうけど、まぁ良いよ。
  元々お礼を言いたかっただけだから。

  それと、私の名前は雑渡混奈門。覚えておいて。
  じゃあね、お元気で」


それだけ言うと、不審者一味は森の中へ消えていった。



マジで何だったんだ。
無駄に時間を取られた。


仕方がない、帰るか。
肉は貯蔵庫のものを使うことにした。






家に着いた時は、日が沈んだ後だった。

待っていたハチに『不審者に会った』と簡潔に伝えると、死ぬ程心配された。
あと怒られた。





解せぬ。

二人の生活、後編 (2)→←(3):雑渡視点



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作品ジャンル:アニメ
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たうふ(プロフ) - 出来ればモブはなるべく出したくないですね。あくまで主目線で書くので。ちょっと大人しいクラス、みたいにしたいです (2022年11月30日 20時) (レス) id: d63725ab51 (このIDを非表示/違反報告)
ナツフユ(プロフ) - 五年は組はどんなキャラになるんだろう (2022年11月30日 19時) (レス) id: 0f4d4373eb (このIDを非表示/違反報告)
たうふ(プロフ) - 存在はするらしい(安藤先生より)けど、出てきた事はありませんからねぇ (2022年11月30日 18時) (レス) id: d63725ab51 (このIDを非表示/違反報告)
ナツフユ(プロフ) - 五年は組の初登場回がこれだったらいい (2022年11月30日 3時) (レス) id: 0f4d4373eb (このIDを非表示/違反報告)
たうふ(プロフ) - ナツフユさん» そうですね。お爺ちゃんっ子みたいで、かつ思春期に入るくらいの感じです (2022年11月29日 15時) (レス) id: 83a0aeaebb (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:たうふ | 作成日時:2022年9月2日 1時

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