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肩に手が置かれた。
「…ごめん。君の事情を知らないまま好き勝手に言ってしまって。
天女には悪い思い出しかないんだ、だから今回もそうじゃないかって疑ってかかった。
君は今までの奴らとは違うみたいだ。頼む、謝るから泣き止んでくれないか？」
溢れてくる涙を無理やり押し留める。
服の袖で目元を拭い、俯いていた顔を上げた。
まだぼんやりする視界の中で、心配した表情の男の子と乱太郎くんが見える。
少しくぐもった声で話し出した。
A「僕は学園を害する者だと思われています。でもそんな事は微塵も思っていない。
いっそのこと早く出て行きたいです。身の保身の為にも…貴方たちの為にも」
乱太郎くんが驚いた様に目を見開いた。
しかし無視してそのまま続ける。
A「いきなり知らないところに来て訳も分からないのは僕の方です。
それに、互いに利益がないなら、ここを出ていっても良いでしょう？」
「それは困る！」
男の子がいきなり声を荒げた。
今度はこちらが驚いて、目を見開く。
乱太郎「伊作先輩、何故ですか？」
「それは今の僕からは言えない。学園長先生が決める事だからね」
分かってるよ。要は逃したくないだけだろ？
この、忌まわしき天女を。
A「監視したいんですよね。手元に置いて、動向を探るために」
「……っそうだよ。中々分かってるじゃないか」
A「ははっ、そりゃどーも」
段々と情緒が不安定になってきた。
酷く歪んだ顔を、感情を悟られない様に再び俯く。
乱太郎くんが手を上げて降ろすのを繰り返す。
大方、この空気をどうしたら良いのか分からないのだろう。
オロオロしているのを汲み取って男の子が言い渡した。
「ごめんね乱太郎、それと…天女様。丁度仙蔵も来たみたいだし、一旦外に出ようか」
その声に襖を見遣れば確かにすらりとした影が一人分。
あの仙蔵だよ、冷酷無慈悲な奴。
小さく鼻を啜り、涙の跡を袖で拭って消した。
まあバレバレだろうけど。
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あけぼの(プロフ) - 翡翠さん» ありがとうございます。温かいコメントに勇気をもらえます！ (2023年4月2日 21時) (
レス) id: 01012e3403 (このIDを非表示/違反報告)
翡翠 - とても好きです！！また更新することがあれば頑張ってください！続き楽しみにしております！！ (2023年4月1日 18時) (レス) @page24 id: 35aa15076d (このIDを非表示/違反報告)
たうふ(プロフ) - いすとさん» ありがとうございますううううううう！ (2023年1月24日 16時) (レス) id: d1593a86c4 (このIDを非表示/違反報告)
いすと - すきですうううううううううううううううう (2023年1月22日 21時) (レス) @page22 id: 58b28daa41 (このIDを非表示/違反報告)
たうふ(プロフ) - 碧さん» ありがとうございます！更新頑張りますね！ (2023年1月3日 10時) (レス) id: d1593a86c4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：たうふ | 作成日時：2022年11月12日 23時
