~束縛~ A.Shirahama

束縛 44 ページ44

玲於side


Aに強引なことしたらなくって分かってた
それだけ苦しんだってことも分かってた

だからこそ許せねぇんだよ

辛かったなら俺を頼ってくれればいいのに
頼んなかったから...逃げてこなかったから

好きだよ...今でもずっと好き

でも、こいつの中には亜嵐君がいて
俺の入る隙なんてないくらい亜嵐くんで満たされてて

俺なんて何の役にもたたない
抱きしめたら腕の中で静かに泣いてた

か弱く、小さく震えてた

玲「なんで...俺じゃダメなんだよっ」

自分の気持ちに気づいたとき
涙が頬を伝ったのがたしかに分かった

『ごめんね...私のせいで辛い思いさせて...
泣かないで、私なんかのために泣かないで』

そう言って俺の涙を拭った

『私ね...玲於のこと好き...大好きだよ...
でも、ダメなんだよ...亜嵐には私しかいないの』

そう言って、俺に抱きついた

苦しいはずなのに、優しい笑顔で微笑むのはなんで...

辛いはずなのに、亜嵐くんを思って綺麗な花みたいな笑顔を向けんのはなんで...



その笑顔を俺のために見せてよ...

その笑顔を俺のために人に振りまいてよ...









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好きって気づいてよ、A

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