ベルガモ 【2】

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「きーしくん♡」



「なんだよ紫耀」







岸くんを呼び、目が合った瞬間、俺は岸くんの首に掴みかかった







「ちょ、おい！！紫耀！？」




油断していた岸くんは抵抗するも俺に押さえつけられる







ジンは笑いながらファイトーなんて言ってるし









ジンも許せねぇけど、岸くんはもっと許せませんねー(ただの理不尽)









「いいじゃんかよっ別に俺もAちゃんから貰ったって！！」





取っ組み合いになりながら声を張る岸くん





「なんで紫耀がムキになってるんだよ！！」








ムキって、ただいつものじゃれ合いに変わらないんだけどなー









岸くんを解放してやると机にもたれて呼吸を整え始めた





あれ？俺そこまでなるほど絞めてませんけど？？






まあいっか









「なんでって、そりゃ彼女が他の男にあげたチョコ見るとか無理だし」






俺の言葉に数秒固まって俺を見た岸くん









「…彼女！？？？」






いや反応遅いし









「ちょ、岸くん声でかいから！！」









岸くんのバカでかい声のせいでクラスの視線が一瞬俺らに集まった






なんでもないですよーってジンがあしらってくれたお陰ですぐに注目の的から外れたけど









「え、誰だよ彼女って」








近くに寄ってくれば小声で話しかける岸くん







「だから、A」








「は！？え？え？！」









全く状況が理解できていない様子









「あれ？俺言ってなかったっけ？好きって」




「いやいや何も聞いてない！！」









未だにテンパる岸くんをジンが一旦回収すれば、俺の代わりに1から説明してくれた








岸くんのことだから応援してくれるってのはわかってるけど

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