お互いのキズ ページ11
Aside
A「ねぇ、敦くん。」
中島「?」
A「火傷の跡、もう1回見せてくれる?」
中島「うん、いいけど。
ちょっと恥ずかしい」
A「ごめんね、失礼します。」
見せてもらった火傷の跡。
股関節から脇腹に目掛けて2本の線が引かれてた。
A「これさ、雨の日痛くなるよね。」
中島「うん。まだ服に擦れると痛い時もある。」
そうだよね。
傷跡…消えないのは辛い…よね。
チュッ
中島「Aちゃん?!?!」
A「…… え?!ごめんごめんごめん!!!!!!」
気がついたら火傷跡にキスをしていた。
馬鹿野郎か私は!服に擦れても痛いって言ってたじゃん!!!!!!
それと
なんで?!?!?!って私が1番思ってる。←
A「ごめん敦くん!!!!!!」
中島「ダダダダ、大丈夫!!!!
ちょっとびっくりしただけ…。」
二人「……。」
沈痛とはまさにこの事。
中島「あの、Aちゃん?」
A「なんでございましょうか。」←
中島「雨の日に傷が痛むってなんで知ってたの?
もしかして…Aちゃんも?」
A「火傷じゃないけどね、額に…。」
中島「見ても平気?」
A「引かない…ならいいよ。」
ハラッ
前髪を払われて傷の部分に髪の毛がかからなくなったのがわかった。
中島「これは……どうして?」
A「ポートマフィアで訓練してたとき、
太宰さんに付けられた。」
中島「太宰さんが?」
A「うん。手も足も出なかったよ。
それd」
チュッ
A「?!?!」
中島「お、お返し!!!!」
さっき私がやったものの仕返しに
おでこにある傷にキスをしてきた。
そしてお互い顔が真っ赤である。
中島「さっきの僕の気持ち分かったでしょ!」
A「えぇとても。
いやぁ…気恥しいものですね。」
中島「本当だよ…… 。」
A「寝ようか。」
中島「そうだね。」
微妙な空気ではあるものの
とても落ち着いて眠ることが出来た。
誰かが隣にいるなんて本当に久しぶりすぎて忘れてたけど
とても温かいものだった。
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作者名:英英王 | 作成日時:2019年7月8日 15時