How to cure【実/況/者】 (ページ50)

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gt,rt_雷恐怖症_#02 ページ50

「テレビつけようか？」

レトさんがテレビをつけるのはどうだろうと提案した。

「ありがと、気が散っていいかも。」

テレビを付けると某チャンネルサブスクがあって、
アクセスすると番組がズラッと並んだ。
案外趣味嗜好が似通った3人でスラスラと決まったのは
ちょっと懐かしのロボットアニメ。

並んでテレビの前に座った。

止みそうになくゴロゴロ、バリバリ音を立てているのは
どうにも彼女の耳に聞こえているようで
その度に息を呑み込んでいた。

アニメが半分を過ぎた頃
次の瞬間パッと外が白くなって
耳元で太鼓を鳴らされたような音が響いた。

これは嫌いな人じゃなくても普通にビックリするレベルだ。
　
彼女は自身の服をギュッと握り下を向く。

「っぅ…は…」

「うん。大丈夫、大丈夫だよ〜。」

居ても立っても居られなくて
ゆっくり背中を擦っているが呼吸は乱れている。

「ま…待って…分かっ…てる。」

まだ過呼吸にはなっていないけれど苦しそうだ。

「マコ。」

レトさんが自らの膝を叩いた。

「え…？」

あぁ、なるほど。

「マコ。今は横になったほうが良いかも。
その方が息もしやすくなるよ。」

その言葉を聞いて恐る恐るだがレトさんの膝に頭を預ける。
レトさんが横にあったクッションを取って彼女に渡した。
ぎゅっと抱え込んでかなりコンパクトになった彼女。

「ガッチさん手やってあげて。安心してるみたいだから。」

「うん…ガッチさんの…手…安心する…」

「オッケ〜」

ソファーから降りて下へと座り
外していた手を最初は背中を擦るように動かしていたけれど
徐々に横腹近くでトントンと叩くといっても
イメージ的には優しく押すように、重く動かす。

あわよくば寝れないだろうか…なんて願いが簡単に叶った。

顔は健やかにとは言えないけれど、
起きている頃より少しは緩んだ方ではないだろうか。

表向きにしていたスマホがポップアップを表示する。