How to cure【実/況/者】 (ページ49)

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gt,rt_雷恐怖症_#01 ページ49

とんでもない雨が降り出した。

天気予報は快晴だったんだけどなぁ…。
ゲリラ豪雨とかいうやつだろう。

いつも通りといえばいつも通りだが
キヨとうっしーは遅れるのだという。
すんごい雨だから、こればっかりは仕方ない。

キヨとうっしーが来るまで3人で話しているのだが
天気は悪くなる一方だ。

バリバリと響く音、それと同時に一瞬電気が消えた。

「…マコ？」

レトさんが彼女の名前をあまりにも不思議に呼ぶので
天井の照明から彼女に目線が移った。

ピクリとも動かない彼女は石化されてしまったかのよう。

「マコ、大丈夫？」

彼女に声をかけた。

「ん、大丈夫。ちょっとイヤホン取ってくる。」

石化が解けてパタパタと動く彼女。

「どうぞどうぞ。」

「…皆には言ってないんだけど、私、雷嫌いなんだよね。」

イヤホンケースからイヤホンを取り出して素早くつけた。

「え、そうだったの？」

「うん。普段はガッツリ情報調べて、
鳴る時間帯より前から対処するんだけど…今回は…ねぇ。」

彼女はスマホを操作して、深く息を吐く。
もう10年近く付き合ってきた友人に
こんな秘密があるとは思ってもなかった。

「あ、今。鳴ってる？」

「鳴ってるよ。」

おそらくノイズキャンセリングして
イヤホンをつけているのだろうけれど
ゴロゴロと雷が鳴っているのには気付くようだ。

「ん〜つけてないよりは、マシか。」