How to cure【実/況/者】 (ページ48)

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us,tp4_発熱_#07 ページ48

「まぁでも、それなら問題ないね…笑。
打つよ。」

今まで心拍数を測っていた左腕から血管を見つけ
そこに針を刺し液が押し出されていくそれを2回繰り返した。

「よし、あとは寝て治せ。」

「ん。ありがと。」

数時間後に彼女の部屋へとやってきた。
まぁちゃんと許可はもらってるんですけどね。

カードキーを使って中へ入る。

ベットを見ると彼女の姿がなくて疑問符がついた。
その瞬間ベットに押し倒されて首が締められた。

「カッ…ハッ…マコ…！」

俺より小柄で、しかも右手は使えないのに
あっという間に馬乗り状態にされた。
重たいとかそういう訳じゃないのに動けない。

「…うっしー？！え、あっ、うっしーじゃん！ごめん！」

手がパッと外れて
いきなり入ってきた空気に追いつかない体が何度か咳をした。

あぶねぇ…あと数秒でオチるとこだった。

「大丈夫？レトさん呼ぼうか？」

「大丈夫。」

「ごめんね、ホントに？本当に大丈夫？」

「大丈夫だって、お前正しいから謝んなよ。」

彼女の行動はこんな世界じゃ
いつ何があってもおかしくないのだから
むしろ称賛される行動であるのだ。

「良かった…」

ヘロヘロと俺のお腹の上に浮いていた腰を落とした。
あ、そうか、これ…俺乗られてんのか。
姿勢がだいぶアレですね。

「本当に良かった…」

自身の体を起こして彼女を足の間に挟み
もう気にするような関係でも無いし、いいや。と
そのままの姿勢で背中に手を回した。

「ね？俺、生きてるでしょ？」

彼女の体は異常に熱くて、
本当になんでこんな体であんな動きが出来るのかとか
考えても説明がつかないような事ばかりだ。

「うん、生きてる。大丈夫。」

でもな、

「マコ。これが模倣じゃない感情だから。」

「これなの？」

「うん。そう。」

「これかぁ…。」

勿論傷のある右手が痛まないように
枕がたくさん積まれた所定の位置へ。
でもちょっとの悔しさが加わって優しく押し倒して
ベッドの上から離れた。

ご丁寧におでこの上に乗せたタオルが
水の中へ戻されていて少し笑ったけれど、
絞ってもう一度彼女のおでこへと乗せた。

「マコ。」

「ん？」

「ゆっくり休めよ。」

「任せるね(チェック)。」

彼女のまぶたがゆっくり落ちていった。

翌朝、俺の首には左手の跡がくっきり残っていて
ガッチさんに大学生みたいな煽りをされながら
もうすっかり熱が下がったマコに
また謝られるのであった。