How to cure【実/況/者】 (ページ28)

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us_発熱_#03 ページ28

さらに約1時間後。編集が終わったので
自身のご飯や身支度を済ませ
俺自身も寝るだけになったのだが、
前回飲んだ時間から逆算してみれば
そろそろ薬の効果が切れててもおかしくない頃なのでは。
と頭に浮かび様子を見に行くことにした。

寝てはいる…が、かけられた布団とはまた別に
タオルケットを持っているのだが、
これまた苦しそうにタオルケットをギュッと握っている。
息も荒いし、何なら魘されているに近い。
良い睡眠とはとても言えない。

これは起こしてあげた方が良いだろう。と彼女の肩を叩いた。

うっすらと彼女の目が開いた。

「A。」

「ふっ…あっっ…――兄(〇〇にい)…」

「うん。今、どこが一番痛い？」

仰向けの彼女がギュッと押さえたのは

「胸か。それはしんどいな。とりあえず楽な姿勢取ろう。
座った方がいい？寝っ転がった方がいい？」

「座…る…っ。」

彼女の体を起こして
俺も布団に乗り彼女はテディベアのような状態で
壁側にクッションをはさみ痛くないようにして凭れさせた。
浮かせた肩甲骨辺りに自身の左手を回していたが
そこだけで分かるほど彼女の体は熱を放っていた。

「A。大丈夫、いるからな。ゆっくり呼吸して。」

右手で持っていたスマホで症状を入れて検索をかける。
何やら不穏な病名がチラついている。

「息する時に痛い？」

フルフルと首を横に振った。最悪の病名は防げていそうだ。

「分かった。とにかく落ち着いて…そ、吸って〜吐いて〜…」

10分以上続くようなら救急車。
それを頭に入れ時計と彼女を交互に見ながら声をかけ続ける。

結果的に5分ほどで一番酷い状態は収まった。

「しんどかったし、まだしんどいもんなぁ…
朝イチで病院行こうな。」

本当は彼女の体調に合わせて
お昼になってでもいいから病院に。と思っていたが、
あとで朝イチで行ける病院を探そう。
さっさと連れて行ってあげた方がいい。

「――兄(〇〇にい)…」

「うん。どした？A。」

「――兄(〇〇にい)、一緒に寝よ…？」

ウルウルでキュルキュルした目で見つめられちゃ…

「Aが安心できるならいくらでも一緒に寝る。」

あーあ。
変な虫つかねぇように見とかねぇと安心してらんねぇわ。