配属先は摩訶不思議？4

ストーカー ページ38

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雨野はまだあまり減っていない自分のビールを見て「そうだね。」と言う。飲み干す勢いで喉に流し込みドンとビールを机に置いた。


「ビール作った人まじ神だわ。」


ビールを飲んだことで食事が進み、程よく酔っ払ってくる。三人で他愛もない会話をしていると興玉が思い出したかのように「食事に行ってる事、芹田さんには言わない方がいいですよ。」と口にだす。


「なんで？」
「やきもち焼くからに決まってるでしょ。」
「今回の人生も彼と結婚するとは限りませんから。」


興玉はまたか、と言うように手前の枝豆をつまみ口に咥える。Aはそれでそれでと興味津々だ。


「それ何十回も聞きました。結局いつも元サヤじゃないですか。」
「だって猿田毘古神(サルタビコノカミ)が毎回ものすごく積極的だから…ほんとよく飽きないよね。」


どの時代もこの夫婦は猿田毘古神(サルタビコノカミ)の猛アタックで渋々結婚しているのは有名だ。
神の中でも「ストーカーだ。」とか「いつも力を使って天宇受売命(アマノウズメノミコト)を探し出している。」なんて言われている始末。それさえも気にしないメンタルもさすが神といったところだ。

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